AI技術で進化する建設業界の環境対応
建設業界は、全産業のCO2排出量の約3分の1を占め、環境負荷の軽減が求められています。阪急阪神不動産株式会社は、環境に優しい建物を目指し、AIを活用した革新的な取り組みを始めました。それは、建物建設時のCO2排出量を自動的に算定するシステム「Gorlem CO2」を導入することです。
Gorlem CO2とは?
「Gorlem CO2」は、阪急阪神不動産と株式会社ゴーレムが共同開発したシステムです。従来、CO2排出量の算定は専門的な知識をもった技術者が手作業で行い、多大な時間を要していました。しかし、このシステムはAIを駆使し、誰でも正確にCO2排出量を算定できるように設計されています。これにより、計算の精度は向上し、作業時間が大幅に短縮されることが期待されています。
取り組みの背景
阪急阪神不動産は、建設業界全体のCO2排出量削減を目指しています。この取り組みには、建物の材料調達から解体・廃棄に至るまでのすべてのフェーズで発生するCO2排出量を正確に把握することが重要です。「Gorlem CO2」は、この課題を解決するためのツールとして導入されました。
特に、建物の構成部材ごとにCO2排出原単位を紐付ける必要があり、これまでは複雑なデータ処理が専門的な知識を持つ技術者によって手作業で行われていました。この点をAIによって自動化することで、業務の効率化を図ることができます。
業務の効率化
今までのデータ入力は、建設業者ごとに異なる書式を読み解く必要がありました。しかし、Gorlem CO2を活用することで、業者の書式に影響されずにスムーズにデータを処理できるようになります。これにより、業務の運用方法は変わらず、効率的にCO2排出量を算定することが可能になります。
今後の展開
阪急阪神不動産と株式会社ゴーレムは、このシステムを今年度竣工予定の全ての物件に適用し、CO2排出量の算定を進めていきます。また、具体的な削減策の立案にも取り組み、カーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目指します。
企業情報
本社:大阪市北区芝田一丁目1番4号 阪急ターミナルビル内
事業内容:オフィスや商業施設の賃貸・不動産開発、土地活用など
公式サイト
本社:東京都千代田区一番町15番地21
事業内容:DXプロダクトの開発及び建設業界のDX支援
公式サイト
この新システムの導入によって、阪急阪神不動産が業界内での環境意識を高め、持続可能な社会に向けた一歩を踏み出すことが期待されています。私たちもこの動きに注目していきたいですね。