新時代のラグジュアリー
2025-07-14 08:18:09

フレデリック・レセリエが描く新時代のフランスラグジュアリーの姿

フレデリック・レセリエが描く新しいラグジュアリー



2025年7月14日、パリ。ベトリーナ ミーアが提唱する「ラグジュアリーは家系によるものではなく、ヴィジョンによるもの」という考え方が、新たなデザイナー、フレデリック・レセリエを通じて具体化されます。彼はクラフトマンシップ、美、独立したクリエイティブな表現を追求する一人のデザイナーです。

フレデリックは長年、業界内で名門ラグジュアリーブランドの裏方として活動してきました。彼はバッグ製作において、数百万円から1,500万円を超えるアイテムの品質を保持するための重要な役割を果たしてきたのです。レザー加工や縫製の高い精度を求めるブランドに対して、彼は技術的支柱となっていました。彼の言葉には、「キャリアを通じて、常に“最高レベル”を求められてきました。しかし、私にとっての“レベル”とは名声ではなく、美しい素材を用い、情熱から生まれたものを正確に作り上げる力のことです」と信念が込められています。

それでも、他者のブランドの背後にいるだけでは、フレデリックの中に次第に自らの道を行きたいという欲求が芽生えてきました。彼は、「ラグジュアリーが過去に固執しすぎると、創造性が抑えられてしまう」と強く感じています。彼が新たに提案したいのは、魂に結びつく新しい形のフランス的ラグジュアリー。

彼の作品には、伝統に対する敬意が表れていますが、その一方で過去を焼き直すのではなく、独自の物語が織り込まれています。バロック様式からインスパイアを受けたコレクションは、17世紀や18世紀の美しさを現代の視点で再解釈。彼の代表作、ボーモンバッグは、ヴェルサイユ宮殿の庭を思わせる18金のローズ型クラスプが特徴です。これにより、彼の作品は現代の都市生活にふさわしい方法で新解釈されています。

「創造は非常に私的で親密な旅です。それは自分の心の中から湧き上がるものであり、他者に委ねてしまってはならない」という彼の思いは、全てのディテールに宿っています。ベトリーナ ミーアとのパートナーシップにおいて、レセリエはフランスでのデザインとともに、イタリアでの製造に深く関わっています。使用されるカーフレザーは、厳選されたヴィチェンツァのタンナーから取り寄せられ、滑らかな質感と耐久性を兼ね備えています。また、全ての金具はイタリアで製造され、厳しい品質基準を満たす工程を経ています。これにより、ブランドの「本物」であることを確保しています。

最近では、“メイド・イン・イタリア”の本質について再評価の声が上がる中、レセリエは商品の品質とその背景に対する理解を深める重要性を訴えています。彼自らが工房を訪れ、職人と密に協力しながら製造工程を進めることで、全ての要素が確実に意図された品質を持つよう確認しています。これにより、イタリア政府の商工会議所が発行した「イタリア原産証明書」も付属し、その真正性が証明されています。

ベトリーナ ミーアは、今後も独自のビジョンを持ったデザイナーたちの物語を伝えることを目指しています。彼らは企業に依存せず、自らの哲学と情熱を源にクリエイティブな表現を続ける存在です。フレデリック・レセリエは、その象徴的な存在であり、真のラグジュアリーは地位ではなく「作者性」に根ざすものであることを私たちに思い出させてくれます。


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会社情報

会社名
Vetrina Mia Limited
住所
9F, Amtel Building148 Des Voeux Road, Central, Hong Kong
電話番号

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