新しい仕事環境の指針
2025-01-22 15:25:14

新しい仕事環境の指針を示すランスタッド・ワークモニター2025の結果

新しい仕事環境の指針を示すランスタッド・ワークモニター2025の結果



世界的な人材サービス企業ランスタッドは、最新の「ワークモニター2025」で新たな仕事環境の基準を発表しました。調査は26,000人以上の労働者を対象に実施され、ワークライフバランスがモチベーションの最重要因子となったことが明らかになりました。

モチベーションの変化


過去22年間で初めて、ワークライフバランスを重視する意識が報酬を上回る結果となりました。83%の働き手がワークライフバランスを、82%が報酬を最も重要とし、今後の労働環境ではこのバランスを取ることが求められています。

しかし、企業側の信頼関係には依然として課題が残ります。約30%の従業員が、自分のことをマネージャーが本当に考えているとは感じておらず、労働者の中で不満が高まる一因となっています。

雇用をめぐる厳しい現実


同調査では、44%の従業員が有毒な職場環境が理由で仕事を辞めた経験があると回答しており、前年に比べて11ポイントの増加が見られました。これは、労働者が自分のニーズが満たされなければ行動を起こす覚悟があることを示しています。雇用主はこの変化に適応する必要があると呼びかけられています。

個人の価値観の重要性


調査はまた、労働者が自身の価値観に合致した働き方を求めていることを強調しています。29%の人々は、リーダーシップの価値観に同意できずに仕事を辞めており、自身の社会的・環境的価値が企業と一致していなければ職を辞する意向が強いことが示されています。

特にZ世代では、40%が柔軟な働き方を求めており、これが職場選択の大きな要因となっています。

コミュニティ意識の重要度


調査結果の中で、83%の労働者が職場でのコミュニティ意識を求めています。具体的には、55%の人々が帰属意識を持てないと感じた場合には仕事を辞める意思があると回答し、昨年の37%から大幅に増加しました。さらには、36%が職場の友人がいることで収入が減少しても問題視しないと答え、このことが労働者のパフォーマンスにも好影響をもたらすことが報告されています。

スキルアップの必要性


労働者にとっての重要な要素として、スキルトレーニングの機会がありますが、その提供が十分ではありません。昨年は28%が能力開発の機会が提供されなければ退職を考えると回答しましたが、今年は41%に急増しました。特にAIやITリテラシー、マネジメント能力といった分野のトレーニングを求める声が強まっています。

オフィス復帰と信頼の崩壊


最近のオフィス復帰の動きに関しても、労働者は週3日の出勤を希望していますが、一部の企業ではフルタイムの出勤を求める方針が見られ、信頼の低下が心配されます。28%の労働者は、在宅勤務が生産性を維持できるというマネージャーの信頼が不足していると感じています。

今後の展望


ランスタッドのCEOは、この新しいワークプレイスの基準に企業が適応することが不可欠であると述べています。人材が持つ期待に応え、個人に合わせた働き方を提供することで、成功する企業が築かれていくでしょう。

この調査は、企業が従業員の意見を反映させる重要性や、働きやすい職場環境の構築を求められていることを改めて示しているのです。今後、企業がどのような人材戦略を採用するかが注目されています。


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会社情報

会社名
ランスタッド株式会社
住所
東京都千代田区紀尾井町4-1ニューオータニガーデンコート21F
電話番号

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