イノフィスがスロベニアとシンガポールでアシストスーツの販売を開始
イノフィス株式会社は、スロベニアおよびシンガポールで新たなアシストスーツの販売を2024年1月6日より開始しました。この記事では、その背景や製品の特徴について詳しく解説します。
背景
イノフィスは、東京理科大学発のベンチャー企業で、主に身体支援技術に特化した製品を展開しています。昨年からルーマニア市場へ進出し、海外市場でのポジションを強化してきた中で、スロベニアとシンガポールに目を向けました。これらの国々はそれぞれ異なる経済環境とニーズを持ち、イノフィスのアシストスーツが新たな価値を提供できると考えられています。
スロベニア市場のニーズ
スロベニアは、製造業を基盤とする経済構造で、特に第二次産業のGDP構成比が約32.7%を占めています。身体的負担を伴う作業が多い現状において、イノフィスのマッスルスーツトが職場の労働環境を改善し、作業者の負担を軽減できることが期待されています。特に、マッスルスーツEveryとマッスルスーツSoft-Powerの導入により、身体的ストレスを減少させ、生産性を向上させる可能性があります。
シンガポール市場の特性
シンガポールは、アジアの物流ハブとして重要な役割を果たしています。また、経済レベルも高く、先進技術の導入に熱心な国です。この国では、工場や倉庫での荷役作業、医療・介護の分野でのニーズが高まっており、マッスルスーツが高い注目を集めています。特に、荷物の持ち上げや運搬に関連する労働負担を軽減する点で、大きな可能性を秘めています。
製品の特徴
イノフィスが新たに展開するマッスルスーツには、以下の製品があります。
マッスルスーツEvery
このアシストスーツは、中腰姿勢を維持したり、重い物を持ち上げる際に使用されます。最大で25.5 kgfの補助力を提供し、重量はわずか3.8 kg。圧縮空気を利用した人工筋肉が、電力なしでサポートを行うため、様々な作業現場に対応可能です。
マッスルスーツSoft-Power
この製品は、電力を必要とせず、屋内外問わず使用できるサポータータイプのマッスルスーツです。人工筋肉技術を利用しており、最大35%の腰の負担軽減を実現します。特に製造や介護、農業といった腰に負担のかかる作業での効果が期待されています。
マッスルスーツSoft-Power EASY-LIFT
この最新モデルは、2024年10月に発売されたエントリーモデルです。個人でも手軽に導入できる価格設定となっており、腰部の負担を33%軽減し、310 gの軽量さで動きやすさを実現しています。装着が簡単で、洗濯が可能な点も魅力の一つです。
まとめ
イノフィスは、スロベニアとシンガポールでのアシストスーツ販売を通じて、現地の労働環境改善に寄与するだけでなく、海外市場へのさらなる展開を目指しています。日本国内外での成功を元に、今後どのように展開していくか、注目です。