京都の伝統と現代的な価値が融合したプロジェクト、京都東山計画が2023年、日建連表彰第65回BCS賞を受賞しました。これは、優れた建築物に授与される名誉ある賞で、山荘 京大和とパーク ハイアット 京都が共同で取り組んだ成果として評価されました。この受賞の背景には、計画地域の歴史的な料亭の建築物や庭園を保存しながら、周囲の景観と調和した新しいホテルコンプレックスの建設という、建築家の創意と技術者の高い施工があったことが挙げられます。
BCS賞は、施工技術とデザインの両方が優れた建築物を評価するものであり、建築主、設計者、施工者の協力が不可欠であるという考えに基づいています。1955年に設立されたこの賞は、70年近くにわたり、日本国内の建築物の質を高めるために活動し続けてきました。このように、BCS賞は、建物が長い間愛され、使用され続けるためには、三者協力が必要であると認識されています。
今回の受賞にあたって、パーク ハイアット 京都の総支配人、マシュー・キャロル氏は、地元の自然と歴史を未来へ繋げることが評価されたとコメントを寄せています。特に、歴史的な景勝地に位置するこのファシリティは、地域の特性を大切にしつつ、新しい国際交流の場を提供することを目指しています。彼は、伝統の上に新しい体験を創造し、地域社会に貢献することが重要であると考えており、この賞の受賞を通じてその想いがさらに強まったと述べました。
京都東山計画の建築概要によれば、プロジェクトの総敷地面積は8,796㎡、建築面積は3,162㎡、延床面積は13,525㎡に及びます。建物は地上2階、地下4階から成り、構造は鉄筋コンクリートを主体に一部に木造と鉄骨造が施されています。このホテルでは、70室の宿泊施設を提供し、四季折々の美しさを楽しむための庭園や、海外からの訪問者に向けた多彩な飲食施設、スパ、宴会場といった充実したウエルネス施設も完備されています。
京都の文化と洗練されたホスピタリティが融合したこのホテルは、観光名所である清水寺にも近く、壮大な景色と歴史に包まれた体験を提供しています。パーク ハイアット 京都では、宿泊者が静謐な環境で過ごせるよう、心配りが行き届いたサービスを整えています。特に庭と建物が一体となった「庭屋一如」の設計は、来るたびに新たな感動を与えてくれることでしょう。
受賞を受け、このホテルは今後も伝統を大切にしながら、地域社会や観光客に向けたさらなる価値創造に努めるとともに、次世代への架け橋となるべく励んでいく意欲を示しています。パーク ハイアット 京都で過ごす時間は、単なる宿泊ではなく、文化的な体験と歴史の重みを感じる、特別なひとときを提供してくれるでしょう。時の重みを感じながら、訪問者は過去と未来が交差するこの場所で、心に深い印象を刻むことができるでしょう。