アジア最大級人事フォーラム『HR Forum 2021 in Asia』
アジア地域における人事施策の最前線を学ぶ『HR Forum 2021 in Asia』が、beyond globalグループ、JACシンガポール、シンガポール国立大学言語研究センターの共催により、2021年7月13日から15日までオンラインで開催されました。このフォーラムは、アジアにおけるグローバル人材マネジメントのトレンドを紹介し、参加者間での意見交換を促進することを目的としています。
日本企業が直面する課題
IMDによる世界競争力ランキングで、シンガポールが2年連続で首位に立つ中、アジア各国は急激な経済成長を遂げています。一方、日本企業は国際競争力の低下が懸念されています。多くの日本企業は、アジア市場への進出を果たしつつも、人材マネジメントにおいて困難な状況に直面しています。
具体的な課題には、駐在員交代制度の不備や賃金の低さ、不公平な扱い、文化的な適応の欠如があります。特に、東南アジアの文化になじまないこれらの問題が、優秀なローカル人材の離職を招いています。また、本社の人事部と海外事業部の情報の隔たりが変革の障壁となり、ローカル企業や多国籍企業との競争力を失いつつあります。
フォーラムの目的
このような課題を克服するため、HR Forumは企業間の垣根を超えた対話の場を提供し、成功と失敗の実例を通じて、共に考える機会を創り出します。それにより、日本企業のグローバル化に向けたアップデートを図ることを目指しています。
イベントの内容
フォーラムは3日間にわたり、テーマに基づいた講演やパネルディスカッションが行われました。
Day 1: HR Innovation
最初の日は、セールスフォースの鈴木氏がエンプロイーサクセスについて、独特なV2MOM手法の導入や社員との信頼関係の築き方を解説。続いて、井戸氏が6年間で1,400%という成長率を達成したアンカー・ジャパンのマネジメント手法を紹介しました。
Day 2: グローバルマネジメント術
二日目は、モンスターラボの塩沢氏からの講演があり、短期間での拠点展開と統合の秘訣が語られました。また、GEの小原氏は、先進的な人材施策を導入し、挑戦し続ける企業の事例を紹介しました。
Day 3: リーダーたちの変革
最終日は、Pokka Pte.Ltd.の松風氏やYa Kun Internationalの田中氏らが、変革を実現した経験や課題について発表。このセッションでは、実際にアジア地域での成功と失敗を共有し、リアルな議論が展開されました。これらの対話を通じて、日本企業が向かうべき道について洞察を得ることができました。
今後の展望
HR Forumは、アジア地域における人材と組織の在り方を考える重要な場となっています。日本企業がグローバル市場で成功するためには、柔軟で適応力のある人事戦略が求められます。今後も、このようなイベントを通じて、リアルな実績を持つ企業との連携を深めていくことが重要です。
おわりに
HR Forumの詳細や過去のフォーラムの様子は、特設サイトに掲載されています。参加を希望される方はぜひご覧ください。
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