生活者のサステナブル購買行動を支える新たな視点とは?
博報堂SXプロフェッショナルズが実施した「生活者のサステナブル購買行動調査2026」によれば、サステナブルな購買行動の現状と今後の課題が浮き彫りになりました。この調査は、全国の16歳から79歳までの男女5,000人を対象に行われ、SDGs(持続可能な開発目標)に関する認知や購買行動の実態を詳しく探りました。
SDGs認知と購買行動の現状
結果として得られたデータによると、SDGsに関する認知率は48.0%と、昨年の51.3%から3.3ポイント減少しています。この数字は、2023年の55.7%をピークに、明らかに下落傾向にあります。さらに、社会や環境に与える影響を意識した「社会購買実践度」も平均5.02点と、昨年より微減しています。
このような現象の背景には、生活者がサステナブルな購買行動に対して感じる経済的ハードルが大きく影響していることが分かりました。実際、「今よりお金がかかりそう・経済的負担を感じる」という理由が39.3%と、最も多く挙げられています。こうしたデータは、今後のマーケティング戦略や社会的な取り組みにおいて重要な示唆を与えてくれます。
購買の意向を喚起する要素
調査では、サステナブルな商品やサービスに対する受容性が高く、特に「無理なく」「貢献実感」「生活への実利」などが重要だとされています。具体的に挙げられたサステナブル商品としては、「100%リサイクル可能なプラスチック製品」や「洗剤のいらない皿」などがあり、これらに対しての購入意向が高いことが示されています。
具体的な数値としては、100%リサイクル可能なプラスチック製品が20.2%、洗剤のいらない皿が17.1%、すすぎのいらない洗濯洗剤が16.6%と、特に高い支持を集めています。その理由として、「社会・環境課題に無理なく貢献できる」という要素が24.9%、また、実感しやすいという点が23.3%と上位にランクインしています。ここで重要なのは、これらの商品が生活者に実際のメリットを感じさせている点です。生活スタイルに負担をかけず、また経済的利益をもたらすという両面でのアプローチが効果を上げているのです。
今後の課題と展望
SDGsの達成が迫る中、特に経済的なハードルが目立つ今、企業には一層の工夫と努力が求められます。サステナブルな商品やサービスが生活者にどのように受け入れられるかについて、遠い未来の社会課題として語るのではなく、日常生活の中で実感を伴った変化を促す必要があると考えられます。経済の現実と社会の理想の両方を捉えたアプローチが今後の課題となるでしょう。
博報堂は今後も、サステナブルな取り組みを実感できる価値に転換するため、さらなる研究と実践を推進していく意義があると言えます。生活者と企業の架け橋となることが、より良い社会を実現するために不可欠なステップとなるでしょう。