アルファチャージとUPDATER、再エネ100%EV充電器の無償導入サービスを開始

アルファチャージとUPDATERの提携

アルファチャージ株式会社（東京・渋谷）と、再生可能エネルギーのプラットフォームを提供するUPDATER（東京・世田谷）が、業務提携を結びました。この提携により、両社は法人向けに再生可能エネルギー100％のEV充電器を無料で提供する新サービスを開始します。サービスは2023年12月1日から提供され、全国各地でのEV充電スポットの拡充と、カーボンニュートラルの実現を目指していきます。

1. 協業の背景

近年、地球温暖化が深刻な危機として認識されています。特に日本では2050年を目標にカーボンニュートラルを達成するための取り組みが急がれています。その中で、EV（電気自動車）の利用促進が重要な役割を果たすとされていますが、充電インフラの不足と、電力供給の環境問題は大きな課題となっています。

アルファチャージは、CO2削減の効果が期待されるEVに関する事業を展開しており、充電設備の設置や専用システムの提供を行っています。さらに、出力調整機能など環境に配慮した技術開発にも注力しています。一方、UPDATERは、再生可能エネルギー100%の電力供給事業を展開しており、透明性や安全性を重視したビジネスモデルを推進しています。両社の協業が実現した背景には、こうした社会的な流れが影響しています。

2021年度のデータによれば、運輸部門からのCO2排出は17.4%を占めており、政府は2035年までに全新車を電動化する方針を打ち出しています。加えてEV充電器整備の目標も、これまでの15万基から30万基へと引き上げられました。このような政策に対して、アルファチャージはUPDATERと連携し、再エネ100%の電力で充電できる施設の拡大を図ることを目指しています。

2. 本協業の概要

現在の取り組みとして、法人向けにEV充電器の無料設置サービスを提供します。UPDATERの実績に基づき、再エネの調達量を最大限活かし、法人需要家様に無料での導入を実現します。これにより、今まで充電器の設置や運用において障害だったコストが削減されることで、EVの利用が促進されることが期待されます。また、充電スポットから得られるビッグデータを活用した需給調整の実験も行い、より効率的なエネルギー管理を図ります。

UPDATERが管理する「みんな電力」は、DE100を標榜し、約1000社に6200拠点で再エネ100%の電力を供給しています。この取り組みに便乗する形で、両社は協業の強化を目指します。さらに、EV充電器の設置から運営まで一貫したサービスを提供することで，全国規模での充電インフラの充実を図ります。導入後のフォロー体制も充実させ、利用者がストレスなくサービスを利用できる環境を整えます。

3. 両社の意見

アルファチャージ株式会社の吉岡社長は、「再エネ100%の電力を供給できる充電器を設置することで、環境に優しい取り組みが実現できる」とコメントしています。彼は、UPDATERとの関係がこれからのカーボンニュートラル社会の実現に向けて重要なステップであると考えています。

一方、UPDATERの大石社長は、「脱炭素社会への移行が進んでいるが、EVへの電力供給の重要性が見過ごされている現状に警鐘を鳴らしており、提携を通じて真の脱炭素社会に貢献したい」と語っています。彼は、運用されるEV充電器が再エネ100%の電力を使用することで、理想的な実用モデルを築いていけるという期待を寄せています。