飲食店経営者の防災意識調査、課題が浮き彫りに
最近、株式会社シンクロ・フードが実施した防災意識調査の結果が発表され、飲食店経営者の防災対策についての実態が明らかになりました。この調査では、会員の飲食店経営者・運営者を対象に、災害に対する備えや事業継続の見通しに関する質問が行われました。
調査概要
調査は2026年8月20日から8月23日にかけてインターネットで行われ、222名の経営者が回答しました。71.2%が「災害に備えている」と認識している一方で、実際に文書化した災害対応方針を持っているのはわずか5.4%に留まっています。このことから、多くの経営者が備えを意識しているものの具体的な対応が不足していることが浮き彫りとなりました。
防災意識はあるが、実行が乏しい
「飲食店における防災対策」の重要性を認識している経営者が多い中で、実際の対策には課題が多いことが判明しました。71.2%の経営者が何らかの機会に備えていると答えたものの、文書化やスタッフとの共有にまで至っていない現状が見えてきました。特に、災害時の役割分担を決めることができていない店舗が58.6%を占めており、緊急時の対応に対する不安が広がっています。
事業継続の不安
さらに、状況が悪化した際に事業を継続できる見通しに関しても、多くの経営者が不安を抱いています。資金面で1か月を超える事業継続が見込める経営者はわずか17.6%で、約60%が1か月以内の継続しか見通せないと回答しました。これにより実際に災害が発生した場合に経営が困難になるリスクが高まっています。
仕入先の確保と停電・断水への備え
主要な仕入れ先からの仕入れができなくなった際に、すぐに代替先へ切り替えられると答えた経営者は29.3%しかおらず、食材の損失に関する懸念も顕在化しています。調査では、半日以上の停電があった場合に10万円以上の食材が廃棄されるという結果も出ており、経済的損失の側面からも備えの必要性が高まっていることがわかりました。
今後の課題と期待される支援
防災意識は高まっている一方で、具体的な対策に動けていない理由として
日々の営業の忙しさや
資源の制約が挙げられます。国や業界団体への具体的な支援を期待する声が多く、実践的な防災マニュアルや備蓄品リストの作成が求められています。飲食店ドットコムでは今後も、経営者が必要とする支援を通じて、飲食業界の防災意識向上に寄与していくことを目指しています。
まとめ
この調査によって、飲食店経営者の防災に対する意識と行動におけるギャップが浮き彫りになりました。意識を持つことだけでなく、実際の取り組みが求められている今、業界全体での連携や具体的な対策が急務であると言えるでしょう。