ローズマリーの効果
2025-04-03 13:46:46
ローズマリーエキスがもたらす新たなアンチポリューション効果の発見
ローズマリーエキスのアンチポリューション効果について
はじめに
2023年4月、株式会社ナガセビューティケァと武庫川女子大学薬学部の仁木准教授らが共同で研究を開始し、ローズマリーエキスのアンチポリューション効果を発表しました。この成果は、日本薬学会第145年会で紹介され、注目を集めています。ローズマリー(Savlia rosmarinus)は古くから人々の生活に利用されてきたハーブであり、最近の研究においては大気汚染が健康や皮膚に与える影響が懸念されています。
研究背景
近年の環境問題の一環として、大気汚染が健康への影響だけでなく、皮膚の老化を促進させる要因として認識されるようになりました。大気中の有害物質は皮膚にダメージを与え、老化を加速させる可能性があります。そこで、この研究では、ローズマリーエキスが大気汚染物質から皮膚を守る効果を検討しました。
実験方法
研究では、ローズマリーの葉からエタノールを用いてエキスを抽出し、ヒト皮膚の正常角化細胞(NHEK)に適用しました。NHEKは約24時間培養したのち、ディーゼル排気粒子抽出物に暴露されました。この過程で、酸化ストレスを示す活性酸素種(ROS)の濃度上昇が確認されましたが、ローズマリーエキスを事前に与えた細胞ではこのROSの増加が抑えられました。この結果から、ローズマリーエキスが酸化ストレスを軽減することがわかります。
遺伝子発現の評価
さらに、NHEKにおいて薬物代謝酵素や炎症を示す遺伝子の発現がどのように変化するかも評価されました。ディーゼル排気粒子がNHEKの遺伝子発現を上昇させる一方で、ローズマリーエキスを前処理することで、これらの遺伝子発現の上昇が抑えられることが示されました。この結果は、ローズマリーエキスが皮膚の炎症や代謝に与える好影響を示しています。
結論
この研究により、ローズマリーエキスが大気汚染物質による皮膚の酸化ストレスを軽減し、炎症および薬物代謝関連遺伝子の発現を抑制する可能性が明らかになりました。これにより、日常のスキンケア製品において、ローズマリーエキスの使用が大気汚染のリスクを軽減することが期待されます。今後もこの研究を進め、化粧品への応用について更なる成果を上げていく計画です。
会社情報
- 会社名
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株式会社ナガセビューティケァ
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