愛知県の自動運転技術がついに高速バスへ
愛知県では、2025年度に全国初となる自動運転高速バスの実証実験を行うことが決まり、名古屋を拠点とする名鉄グループの企業が中心となってその推進にあたることが発表されました。このプロジェクトは、名鉄バス株式会社や名鉄グループバスホールディングス、先進モビリティ株式会社、みずほリサーチ&テクノロジーズの四社が連携し、自動運転技術の実用化へ向けた重要な一歩となります。
自動運転技術の進化
愛知県は2016年度から自動運転の実証実験を重ねており、各種技術とビジネスモデルの構築を行ってきました。今回の実証実験では、中部国際空港アクセス道路を利用し、大型観光バスタイプの車両による走行が予定されています。特に、自動運転のレベル2において、実用化へ向けた走行技術の検証と、必要なインフラやビジネスモデルの整理が進められます。
実証実験の具体的な内容
実証実験の運行ルートは、大府PAから半田中央JCTを経て中部国際空港に至ります。このルートでは、半田中央JCTから中部国際空港までの間で自動運転が実施され、時速約80kmでの走行特性が確認されます。この試みは、主要な交通インフラを活用し、将来的な自動運転の普及にあたる重要な課題となるでしょう。特に、高速バス事業における自動運転活用モデルの検討が重要視されています。
課題と未来へのステップ
今回の実証実験では、自動運転レベル4につながる課題の抽出も目的としており、合流時の支援や情報の先読みといった技術の開発が期待されます。また、高速バス業界のドライバー不足問題の調査も並行して行われるため、地域のニーズを把握し、ビジネスの展開に役立てる予定です。これにより、自動運転技術が社会にどのように受け入れられ、どのように活用されるかの検証も進められます。
企業の役割と協力体制
このプロジェクトでは、名鉄バスが幹事企業として事業を取りまとめ、自動運転車両の提供や運行管理を担当します。名鉄グループバスホールディングスは運行業務の支援、先進モビリティは自動運転システムの提供、みずほリサーチはビジネスモデル設計と調査を行います。こうした役割分担により、効率的なプロジェクト推進が期待されています。
今後の展望
愛知県でのこの実証実験は、自動運転技術の実装に向けた重要なステップです。成功すれば、自動運転高速バスは全国的にも注目されることとなり、新しい交通のカタチが形成されていくことでしょう。今後も自動運転技術の進化と、その社会的受容について、目が離せません。