革靴の価格運用データマート導入で安定運営を実現したストックラボ
リユース事業を展開する株式会社ストックラボ(東京都新宿区)は、革靴の買取参考価格「今日の価格」を支えるために、Google Cloudのデータウェアハウス「BigQuery」を中心とした価格運用データマートと異常検知システムを導入しました。この取り組みにより、オンラインでの価格表示と実際の査定結果に乖離が発生する問題を解消し、信頼性の高い価格運営の実現を目指しています。
背景
ストックラボでは、高級紳士靴のブランドやモデルに基づいた価格更新を日次で行っています。しかし、二次流通市場では、季節変動や為替の影響、モデルチェンジや海外相場の動向により価格が短期的に変動します。結果として、価格生成と店頭・オンラインの情報がずれることが多く、これが顧客の混乱や社内での説明責任を複雑化させていました。具体的には、以下のような問題が発生していました。
- - 更新遅延: 価格が生成されたものの、ECサイトや店頭の表示がタイムラグで遅れることで、顧客に異なった情報が伝わる。
- - 提示差の発生: ECサイトの価格が新しく表示されているが、営業資料が古い情報のままである。
- - モード切替の取りこぼし: イベントや外的要因による価格変更が行われず、思ったように価格が反映されない。
これらの問題に対処するため、ストックラボは価格生成から配信、提示までのライフサイクルをデータで一元管理するシステムを必要としました。
導入の特徴
ストックラボは、BigQueryをベースにしたデータマートを整備し以下の機能を実装しました。
1.
データ統合・基盤: 調達や販売実績、査定データ、在庫、価格をBigQueryに統合し、様々な要素を分析。
2.
価格運用データマート & AIOps: 乖離率や更新時間をリアルタイムで追跡し、異常時は即座に修正できるシステムを導入。
3.
更新モードの自動提案:価格変動パターンに基づいて、最適な更新頻度を機械学習により判定。
4.
SearchOpsの実施: 検索意図を分析し、内部リンクの改善策を自動生成することで、ユーザーエクスペリエンスを向上。
5.
運用ダッシュボード: 重要な運営指標を可視化し、透明性を確保。
今後の展望
ストックラボの代表、尾太 駿氏は「革靴の査定とは、単なる価格提示ではなく、その背景を理解し説明できることが重要です。データに基づく運用は、我々にとって新たなフェーズに突入することを意味します」と語ります。今後は、革靴の価値が正しく伝わるようなシステムを構築し、更なる顧客満足度の向上を目指していきます。
会社概要
[株式会社ストックラボ]は、2014年に設立され、東京都新宿区に拠点を置くリユース企業です。革靴やお酒の販売・買取を中心に事業を展開。出張買取や各種商品買取にも対応し、顧客ニーズに応える柔軟なサービスを展開しています。
「新しいモノと昔からあるモノをつなぎ、価値を再発見する」をモットーに、今後も品質の高いサービスを提供していきます。