新たな視点で見る2025年のコンサルティング業界の全貌とは？

コンサルティング業界カオスマップ2025 発表

株式会社リブ・コンサルティングは、新たに「コンサルティング業界カオスマップ2025」を公開しました。このマップは、業界全体の構造や各企業の位置付けを明確にすることを目的としています。

業界の現状と変化

最近、コンサルティング業界では、大手の企業グループ化が進んでおり、単独の企業での競争から「グループ総力戦」へと変化しています。この背景には、B2B市場での巨大企業との統合が影響しており、それにより業界構造はますます複雑化しています。2025年度版のカオスマップでは、前年の86社から92社に企業が増加し、各社の支援領域をマッピングしました。

業界の成長

最新のデータによると、2025年のコンサルティング業界の社員数はおよそ184,463名に達し、さらなる成長が期待されています。2024年と2025年の社員数を比較すると、前年から8428名の増加が見られ、約6％の成長率が示されています。この成長を反映する形で、カオスマップも企業の追加と削除を行い、最新の業界の姿を捉えています。

生成AIの影響

近年注目を集めている生成AI市場において、AI専門のブティックファームが相次いで誕生しています。しかし、依然として市場の主導権は大手の総合ファームに握られているのが現状です。この原因として、デジタル化能力の差別化が難しくなっていることが挙げられます。AIはもはや特別な機能ではなく、コンサルティング業界において必要不可欠な要素となってきています。

市場の変化

「総合×デジタル」を融合したファームが生成AI関連の案件を獲得する傾向が強まりつつあります。これにより、PoC（概念実証）から業務実装まで一貫して支援する能力が、クライアントから高く評価されています。

グループ総力戦の始まり

最近では、各社が単独で競い合うのではなく、巨大企業グループとして統一した力でビジネスを展開する傾向が強まっています。これにより、クライアントに対してワンストップで価値提供する体制が整ってきました。特に、大手総合ファームが持つ専門機能や子会社を組み合わせ、新たなソリューションを提供しています。

B2B市場の変化

加えて、広告代理店や総合商社、大手システムインテグレーターからの出資も増加しています。2024年には14社から出資がありましたが、2025年にはその数が20社にまで増加しています。これにより、自社のコア事業とコンサルティング機能を密接に結びつける動きが加速しており、戦略策定から実行支援までのプロセスを内製化する流れが見られます。