クウジットとオカモトヤの新たな試み、笑顔でウェルビーイングを可視化する実証実験

笑顔とウェルビーイングを可視化する取り組み

クウジット株式会社とオカモトヤが共同で、オフィス空間におけるウェルビーイングを可視化する新しい実証実験『スマイルウエンズデー』を開始しました。このプロジェクトは、表情計測技術を活用してオフィス内の笑顔の数を計測することを目指しています。2024年10月1日から1か月間にわたり、オカモトヤの本社オフィスで実施されます。

スマイルウエンズデーとは？

この取り組みは、笑顔が免疫力向上やポジティブな感情の広がり、コミュニケーション能力向上など、さまざまな利点を持つことが研究から証明されています。笑顔を「ウェルビーイングの象徴」とし、オフィス環境における活性度や状況を数値化することで、企業文化の強化に寄与することを目指します。

実施に至った背景

企業の競争力向上においてオフィス空間が重要視される中、オカモトヤは2024年1月に新オフィスに移転し、ABW（Activity-Based Working）という柔軟な働き方を支援する空間設計を導入しました。この新たな働き方は、社員が自立的に働くことを助けると同時にウェルビーイングを重要視する企業文化の醸成も図ります。しかし、これまでは主観的な評価に偏り、定量的なデータが不足していました。

クウジットは、2024年8月に建築特化型画像生成AIを開発する企業と協業し、「ウェルビーイングな空間価値」のモデル化事業を始め、ウェルビーイングを目指す空間デザイン領域への応用を試みています。こうした流れの中で、オカモトヤとクウジットは共同で『スマイルウエンズデー』を進めることとなりました。

実証実験の内容

目的と仮説

この実験の目的は、3つの異なるタイプの会議室において笑顔の数値を計測し、オフィスのウェルビーイング度を評価することです。具体的には、以下のような仮説を立てています：

- 会議室の種類によって笑顔の数が異なるはずだ。
- 暖かい雰囲気のカジュアルな会議室ほど笑顔の数が増加するだろう。
- 毎週水曜日には社内イベントが多く、笑顔が増える傾向があると考えられる。
- 笑顔計測を意識することで、全体のウェルビーイングが向上するのではないか。

実施詳細

実施期間は2024年10月2日から31日で、毎日9時から18時まで計測を行います。対象は、カジュアルな会議室「つなぐ」、フォーマルな会議室「めぶき」、執務エリアオープンの「Co-01ミーティングルーム」です。計測には特別な顔認識技術を使用し、笑顔のカウントを行います。

期待される結果

この実験を通じて、「笑顔の数」とオフィス環境の関連性が明らかになり、社員の健康や生産性向上の新たな指標が得られることが期待されています。また、笑顔の数を数値化することで、オフィス空間におけるウェルビーイング度の客観評価を行う基盤を築く狙いがあります。

実施後の展望

この取り組みによって得られるデータは、オフィス環境を改善し、より健康的で生産的な職場作りに役立つと考えられています。クウジットの事業プロデューサー、雙木弘美氏も「企業文化や働き方改革において、笑顔を意識することが新たな指針になる」とコメントしています。

今後も、両社は成果を分析し、ウェルビーイングをさらに高めるための取り組みを続けていく予定です。この実証実験は、オフィスの新たな価値を見出す手段となるでしょう。ワークプレイスに笑顔があふれる未来に向けて、二社は協力して一歩を踏み出しました。