第50回衆議院議員総選挙におけるYouTubeデータの分析
株式会社エビリー(本社:東京都渋谷区)が、10月27日に行われる第50回衆議院議員総選挙に先立ち、YouTube登録者数1,000名以上のチャンネルのデータを分析しました。特に、同社が提供しているYouTubeデータ分析ツール「kamui tracker」を利用して、各政党の注目度や観客動向を探ります。
YouTube上の政治系コンテンツの急増
2013年以降、インターネットを活用した選挙活動が認められ、近年はSNSを使用する動きが顕著です。今年の7月に行われた都知事選での石丸氏のYouTube活用が、実際に票を増やす一因となったとされています。特に、都知事選後の研究では、政治関連の動画が約2,000本増加し、視聴回数も約2,300回増えるなど、著しい成長が見られました。
「選挙」に関連する動画からみる政党の注目度
2024年10月15日から18日の間に投稿された「選挙」を含むYouTube動画の分析では、最も言及された政党名は「日本維新の会」となりました。また、「衆議院選挙」や「街頭演説」などの一般的な選挙用語が使われる中で、各政党名も多く取り入れられました。
政党別の動画本数と視聴回数の比較
次に、各政党に関連する動画の本数を分析したところ、「自民党」が最も多く、439本が投稿されました。他には「参政党」の317本、「日本保守党」の303本という結果に。視聴回数でも、「自民党」が最多で、その影響が伺えました。視聴回数に関してはネガティブなタイトルも多く見られ、「自民党」関連の動画では裏金や過半数割れのような言葉も用いられました。
若年層向けショート動画の影響
若年層に向けて、時間を有効に利用する傾向からショート動画に注力する政党が増加しています。特に「公明党」のショート動画視聴割合は50.5%と最も高く、次いで「立憲民主党」の49.2%が続きました。これにより、ショート動画が若年層にどれだけの影響を与えるかが、今後の開票結果を通じての大きな関心事になります。
人気動画に寄せられたコメント分析
自民党、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会の関連動画について、コメントのポジティブ・ネガティブ比率を調べました。「自民党」はネガティブなコメントが多く、その背景に裏金問題や党内の不満があることがわかりました。一方で「立憲民主党」はポジティブなコメントが多く、連立を期待する声や支持が寄せられています。
「国民民主党」については、議員への支援コメントが見られました。また、「日本維新の会」に対しては賞賛の声もあれば批判もあり、意見が分かれる傾向が確認されました。
結論
このように、YouTubeは政治活動における重要なプラットフォームとなっており、各政党の戦略に大きな影響を与えることが予想されます。YouTube上の注目度が今後の選挙戦にどのような示唆を与えるか、引き続き注意深く観察したいところです。