聖ニコラス教会の発見
2024-12-17 12:33:15

聖ニコラス教会での歴史的発見:新たな石棺と聖の物語

聖ニコラス教会での歴史的発見



トルコ南部の地中海沿岸に位置するアンタルヤ市デムレ地区に所在する聖ニコラス教会で、歴史的な石棺が新たに発見され、国際的な注目を集めています。トルコ文化観光省が12月6日に発表したこのニュースは、多くの考古学者や歴史愛好家から注目されています。

この発見は、聖ニコラスの墓が存在するとされる教会の近くで行われ、発掘作業はハタイ・ムスタファ・ケマル大学のエブル・ファトマ・フンドゥク准教授の指導の下で進められました。このプロジェクトは「未来への遺産プロジェクト」の一環として実施されており、教会の中庭に隣接する20メートル長の2階建ての建物内で行われています。

フンドゥク准教授は、発見された石棺について「私たちは思いがけないものを見つけました。この石棺は装飾が施されていない素朴なもので、地元の石材で作られています。内部の掘削中に、長さ約2メートル、高さ1.5メートルから2メートルのアーチ型屋根を持つ石棺を見つけました。さらに、発掘時には多くのテラコッタ製オイルランプの破片や動物の骨も出土しました」と語っています。

初めての経験



今回の発見は、遺跡内でそのままの状態で石棺を見つけた初めての出来事となりました。フンドゥク准教授は、「このような形で石棺を発掘するのは私たちにとって新たな経験です。聖ニコラスの墓の近くでこのような発見があったことに、非常に興奮しています。このプロジェクトを通じて、発掘と修復が進み、トルコの観光に寄与できれば嬉しいです」と、プロジェクトへの期待を寄せました。

聖ニコラスの伝説



聖ニコラスは、サンタクロースのモデルとされる歴史的人物で、彼の生誕地は地中海沿岸のパタラという場所です。彼は裕福な小麦商人の息子として生まれ、幼少期から奇跡的な出来事に囲まれて育ちました。伝説によると、彼は人々を助けるために多くの奇跡を行なったとされています。特に貧しい家庭の子どもたちに密かに持参金を贈ったり、危機に瀕した船を救ったエピソードが有名です。

また、聖ニコラスは後にミラ(現在のデムレ)に移り住み、そこでは司教として人々に仕えました。聖ニコラスが亡くなった後、彼を称えるために建てられた聖ニコラス教会は、この地方で最も重要な宗教的建造物の一つとなりました。教会はその後、地震や戦火により廃墟と化しましたが、9世紀には復興され、現在の中東ローマ建築の傑作として評価されています。

トルコの魅力



トルコは、アジアとヨーロッパを結ぶ重要な地理的な位置にあり、多様な文化が交差する歴史的な国です。観光地としても豊かな歴史と美しい自然を有し、年間に多くの訪問者を迎えています。今年(2023年)には、総計5,670万人の観光客が訪れる盛況な観光シーズンとなっています。この素晴らしい国での体験をぜひ味わい、聖ニコラス教会での発掘を通じて、さらなる歴史の深みを感じ取ってください。観光や歴史的探求心を抱くすべての人にとって、トルコは訪れる価値のある場所です。


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トルコ共和国大使館 文化観光局
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東京都渋谷区神宮前2-33-6トルコ共和国大使館・文化広報参事官室
電話番号
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