AIセキュリティの未来を考える
令和7年11月4日、サイバーセキュリティタスクフォースの第4回AIセキュリティ分科会がオンラインで開催され、各企業のAIに対するセキュリティ対策が議論されました。本分科会は、急速に進化するAI技術に対するリスクを把握し、安全な利用を促進するための重要な場となっています。
開会の挨拶
議事は午後4時に開始され、まずは総務省の担当者から本分科会の目的と期待される成果について説明がありました。AI技術の発展は多くの分野に恩恵をもたらす一方で、その利用に伴うセキュリティリスクも放置できない課題です。
AI提供者による対策のヒアリング
続いて、AIを提供する企業によるヒアリングが行われました。参加企業は以下の通りです。
- - サイボウズ株式会社
- - 日本マイクロソフト株式会社
- - 株式会社Preferred Networks
- - アマゾンウェブサービスジャパン合同会社
サイボウズ株式会社の発表
サイボウズは、自社のAIセキュリティ対策を紹介しました。特に、個人情報を保護するための技術的手段や利用者への安全なサービス提供に注力していることが強調されました。具体的には、データの暗号化やアクセス権管理の強化が挙げられました。
日本マイクロソフト株式会社の発表
日本マイクロソフトは、自社のAIサービスにおける様々なセキュリティ対策について報告しました。AI技術の利用にあたっては、利用者の信頼を得ることが不可欠であるとし、透明性のある運用や定期的な脆弱性診断の実施を重要視しています。これにより、利用者にとっての安心感を向上させるとのことです。
株式会社Preferred Networksの発表
Preferred Networksは、生成AI技術を活用した製品のセキュリティリスク評価について報告しました。同社は、AIモデルのトレーニングプロセスにおけるデータの安全性を重視し、リスクマネジメントを行っています。また、ガバナンス体制についても詳しく説明されました。
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社の発表
AWSでは、生成AIサービスにおいて厳重なセキュリティ対策を講じていることが発表されました。コンプライアンスの遵守や継続的なセキュリティ改善を目指し、クラウド技術を活用した安全なインフラ構築に力を入れています。
海外動向の調査報告
最後に、三井物産セキュアディレクション株式会社による海外動向の調査結果が報告されました。AIに関する国際的なセキュリティ基準や他国の取り組みの状況が説明され、今後の日本における方針への参考となる貴重な情報が提供されました。
閉会
議題が終了すると、最後に出席者からたくさんの意見や質問が寄せられ、AIセキュリティに対する関心の高さがうかがえる結果となりました。このセミナーを通じて、AI技術の導入が進む中、セキュリティ対策が今後どのように進化していくのか、一層注目が集まることでしょう。