Neusignal治療薬開発
2024-03-02 14:41:13
Neusignal Therapeuticsが約13.3億円調達で治療薬開発加速を目指す
Neusignal Therapeuticsが約13.3億円調達を成功
Neusignal Therapeutics株式会社(以下、NTX)は、2023年に約13.3億円の資金を調達した。この資金調達は、株式会社ファストトラックイニシアティブ、株式会社慶應イノベーション・イニシアティブを含む合計5社によるもので、またAMEDからの補助金も受けている。
資金調達の背景
NTXは、東北大学から発するシーズを基に、アルツハイマー型認知症に対する新たな治療法の開発に取り組んでいる。認知症患者の急増に対応するため、同社は革新的な医薬品の開発を急務としており、今回の資金調達はその一環である。アルツハイマー型認知症に対しては、高額な医療費や通院による負担が大きな課題となっており、この問題を解決するために、新規の薬剤の登場が切望されている。
資金の役割
調達した資金は、非臨床試験の実施や、臨床試験に向けた準備に活用される。NTXは、ヒトを対象とした臨床試験で必要とされるGMP治験薬の製造や人材の確保に注力する計画だ。これらのステップを経て、最終的には患者の元に新規治療薬を届けることを目指す。
投資家の期待
FTIからのコメントによると、同社は2021年からNTXの開発をサポートしており、今回の資金調達により、さらにプロジェクトが加速すると期待している。特に、NTXが開発中の低分子化合物は、アルツハイマーの治療法として大きな影響をもたらす可能性がある。
また、慶應イノベーション・イニシアティブの表示した期待感も大きい。アルツハイマー病の患者層に対し、低分子経口医薬品が医療費の適正化や患者の治療満足度向上に寄与することが期待されている。さらには、健康寿命の延伸や経済的損失の削減など、社会的な影響も視野に入れている。
競争の激しい医療市場
アルツハイマー病はこれまでにも多くの新薬の開発が試みられてきたが、その多くは苦戦を強いられてきた。既存の抗体製品が市場に出る一方で、低分子化合物としての新薬は未だに実現していない。このような背景から、NTXの開発に対する期待は高まる一方で、その道のりは容易ではない。
Neusignal Therapeuticsについて
NTXは2022年に設立され、東京都中央区に本社を置く。主な事業は、認知症や精神疾患の治療薬の研究・開発を行い脳疾患に関する創薬シーズを探索している。新規治療薬の上市を実現できれば、多くの患者にとってのゲームチェンジャーとなり得る成果に結びつく可能性がある。
NTXの出発点は、ただ単に薬剤を開発することに留まらず、患者やご家族の生活の質を向上させることに目的がある。今後の進捗に期待が寄せられ、業界全体がその行方を見守っている。新薬の開発は時間がかかるが、成功することを祈りつつ、市場でのインパクトを期待したい。
会社情報
- 会社名
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Neusignal Therapeutics株式会社
- 住所
- 東京都中央区日本橋本町3-11-5日本橋ライフサイエンスビルディング2 604
- 電話番号
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