フィッシュパスとココヘリの業務提携
川釣りの安全を高めるため、株式会社フィッシュパスとAUTHENTIC JAPAN株式会社(以下、ココヘリ)の間で新たな業務提携が結ばれました。この提携により、川釣りを楽しむ人々の安全を確実にする新しいサービスがスタートします。
業務提携の背景
川釣りは、山の渓流から海に近い河口まで多岐にわたるアウトドアアクティビティであり、多くの人に愛されています。しかし、その楽しさの裏には、数々の危険が潜んでいます。近年、水難事故が増加しており、2021年の警視庁の調査によると、水難事故件数は1,392件にのぼり、その中で743人が死亡または行方不明となっています。特に、釣り目的での事故が多く、約24%を占めるという現実があります。
このような状況を受け、釣り人の安全を確保するために、「ココヘリ」の電波捜索サービスを活用し、フィッシュパスのデジタル遊漁券の利便性を組み合わせることで、事故発生時の早期発見を目指すことになりました。
サービスの内容
最新のサービス「FISH PASS+C」では、フィッシュパスのアプリを利用することで、釣り人は遊漁券をスマホから簡単に購入でき、同時にGPS機能を利用して自身の位置情報が記録されます。これにより、漁協は釣り人の遊漁券の保持状況を確認し、必要に応じて安全を遠隔で監視できます。さらに、加入者にはココヘリの発信機が貸与され、事故発生時にはその信号をもとに位置特定が行われるため、迅速な捜索が可能となります。
このサービスにより、フィッシュパスの便利な遊漁券購入と、万が一の際の安全対策を同時に実現できるという新しい形が生まれました。また、釣りを行う上での最大のリスクである死亡・行方不明者の発生を未然に防ぎ、より多くの人々が安心して釣りを楽しめる環境作りに貢献することが期待されています。
発信機携行の標準化
今後はほかの河川でもココヘリ発信機の携行が標準化される可能性についても、フィッシュパスや関係漁協と共に協力して検討が進められます。この取り組みは、捜索活動の迅速化だけでなく、漁協組合員の二次災害防止にもつながるものでもあります。
企業情報
フィッシュパス
株式会社フィッシュパスは、デジタル遊漁券アプリ「フィッシュパス」を運営しており、釣り人が手軽に遊漁券を購入できる環境を提供しています。社長の西村成弘が率いるこの企業は、遊漁券購入時に傷害保険が付帯するサービスを展開し、年間約43万人のユーザーから支持を集めています。
AUTHENTIC JAPAN
一方、AUTHENTIC JAPANは、山岳捜索サービス「ココヘリ」を提供する企業で、特に遭難時における迅速な位置特定ができることから、多くの登山者から支持されています。社長の久我一総は、地域社会の安全に貢献するべく、常に新しいサービスの改善に取り組んでいます。
まとめ
フィッシュパスとココヘリの業務提携は、釣り愛好家にとって安心して楽しめる新たな安全対策となることでしょう。釣りの楽しみを未来にも引き継いでいくために、これからも継続的に取り組みを深化させていく予定です。