2024年8月26日、国立大学法人岡山大学は、津島キャンパスにて児童を対象に「かいのきわくわく実験教室2024」を実施しました。このイベントは、学童保育施設「かいのき児童クラブ」に通う子どもたちが科学の楽しさを体験できる場として企画されました。
「かいのき児童クラブ」は、大学の職員が育児と仕事を両立できる環境を整えることを目的に運営されており、長期休業期間中に職員の子どもたちを保育する場です。
今回の教室では、高学年の子どもたちに「3Dプリンターでオリジナル貯金箱を作ろう」と「スペクトル分光器を作ろう」のテーマが用意され、低学年には「スライムで遊ぼう」や「入浴剤を作ろう」、「クロマトアートでしおりを作ろう」といった体験が行われました。
特に、5~6年生は7人が参加し、「3Dプリンターでオリジナル貯金箱を作ろう」では、各自でデザインした貯金箱のふたをパソコンでモデリングし、その後色付けを行いました。無事に完成すると、子どもたちの満足そうな笑顔が印象的でした。
また、「スペクトル分光器を作ろう」には同じく7人が参加し、光の波長の違いを学びました。初めて使うカッターナイフに戸惑いながらも、全員が見事に分光器を完成させ、様々な光源のスペクトル観察を楽しむ姿が見られました。
一方、1~4年生の約30人は、3つのテーマを体験しました。「スライムで遊ぼう」では、色とりどりの洗濯のりを使用して思い思いのスライムを作成し、「入浴剤を作ろう」では自分好みの色や香りを選んでオリジナルの入浴剤を完成させました。「クロマトアートでしおりを作ろう」では、色の広がりを観察しつつ、個性あふれるしおりのデザインを楽しみました。
さらに、昨年に続いて津山工業高等専門学校から6人の技術職員の協力を受け、技術職員同士の交流も行われました。津山高専の技術職員は、子どもたちと一緒に作業を手伝いながら、彼らの成長を見守りました。参加した清水技術職員は、「子どもたちが協力し合いながら作業をする様子は非常に微笑ましかった」と振り返り、未来の科学者たちの姿に期待を寄せていました。
岡山大学総合技術部の本部長である佐藤法仁副理事は、「学童保育施設の児童、職員は我が大学にとって重要な存在で、身近な場で技術の面白さを提供できることは大変嬉しい」とコメント。また、今後も地域貢献と科学啓発を進めていくことが強調されました。
このように、岡山大学は地域に根ざした活動を通じて子どもたちに科学への興味を育て、大人になるための大切な体験を提供し続けています。今後も同大学の活動に注目が集まります。