QUANTITEXTURE™の革新
2025-05-19 10:21:56

触感評価を革新するQUANTITEXTURE™技術の全貌と展望

触感評価を革新するQUANTITEXTURE™技術の全貌と展望



触感評価の領域に新たな風を吹き込むQUANTITEXTURE™技術が、カトーテック株式会社から2025年8月1日に正式リリースされます。同社は伝統的な触感評価の枠を超え、人間の感覚に基づいた全く新しい試験機を提供します。この技術は、指先の触覚を人の感じ方に近い方法で評価することを目指しており、これまでの力学特性に頼った評価手法とは一線を画すものです。

QUANTITEXTURE™の革新



従来の触感評価は、物体の変形や動きに注目し、引張特性や摩擦特性などの値を導き出してきました。しかし、ガラスや樹脂といった硬質素材の場合、実際の触感と力学的評価が合致しないことが多く、消費者や企業から不満の声が上がっていました。そこで、QUANTITEXTURE™は「力の測定」ではなく「人の感じ方」に着目して開発されました。具体的には、人が触れたときに反応する4つの機械受容器のデータを利用し、従来よりもずっと精緻な触感評価が可能になります。これにより、硬い素材でも触感を評価することが可能になり、さらには布や不織布などの柔らかい素材への対応も視野に入れています。

従来機からの大きな改良点



最近のQUANTITEXTURE™では、大幅な改良がなされており、その主なポイントは次の通りです。まず、機構面では外的影響を抑えるために、細かい振動を捉えることが可能なシステムに進化しました。この新しい試験機では、1秒間に3000点のデータを取り込み、これにより高精度の評価が実現されています。また、センサーについても、5g分銅による荷重方式を採用し、より高感度で微細な振動を検知できる極薄センサーを開発しました。さらに、ソフトウェアも改良され、機械受容器が反応を示した際のしきい値を見直し、柔軟に評価パターンを選ぶことができるようになりました。

これらの進化により、ユーザーが「これが一番いい」と感じても、従来の試験機では異なる結果が出てしまう問題が解消されることでしょう。特に、素材配合の微細な差異によって触り心地が大きく変わる硬質素材において、本技術の有用性は際立ちます。

慶應義塾大学との共同研究



QUANTITEXTURE™の開発は、慶應義塾大学の竹村研治郎教授との共同研究の賜物です。2016年から始まったこのプロジェクトは、官能評価と物性値が一致しないという産業界の課題を解決すべく行われました。長年の実験と研究を経て、ようやくQUANTITEXTURE™が実現したというわけです。

展示会情報



この革新的な試験機は、2025年5月21日から開催される「人とくるまのテクノロジー展2025」で実際の製品が展示される予定です。触感評価がより容易に、そしてより正確に行えるようになるという期待が高まります。

会社概要



カトーテック株式会社は、京都府京都市に本社を置き、触感評価試験機や特殊産業用機械を製造・販売してきた企業です。同社の製品は、長年にわたり業界内外から高い評価を受けており、1961年の設立以来、常に革新を追求し続けています。QUANTITEXTURE™は、その一環として提供される新しい技術であり、今後の市場における期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
カトーテック株式会社
住所
京都府京都市南区西九条唐戸町26
電話番号
075-693-1660

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