共有名義住宅を巡る離婚問題、ワンストップ支援モデルが始動

新たな離婚支援モデルの始まり

東京都中央区に所在する弁護士法人相生綜合法律事務所は、離婚に伴う「共有名義住宅」「住宅ローン」「財産分与」といった課題に対して新たな支援体制を設立しました。このモデルは、元警察官による調査や不動産の専門知識を活かし、法的手続きと不動産整理を一貫して支援する「離婚支援ワンストップ体制」を提供します。これにより、依頼者は複数の専門家に個別に相談する必要がなく、スムーズに問題解決を図ることができます。

離婚における住宅問題の厳しさ

日本では年間約20万組の夫婦が離婚しており、その中で多くの人が直面するのが住宅に関する問題です。夫婦で共有名義の住宅を所有している場合、住宅ローンの名義と返済者が異なることもあります。その上、一方が住み続ける際の費用負担や、子どもを抱える家庭では生活基盤の維持も重要になってきます。これらの問題に加え、感情的な対立が交渉を長期化させ、精神的な負担が増す原因ともなります。

新しい連携体制

相生綜合法律事務所は、株式会社ファインド（元警察官が運営）や株式会社ポルンガ（訳あり不動産案件の専門）と連携し、依頼者に対して実質的な支援を提供します。この新たなモデルでは、まず証拠収集を行い、その後、法律的な整理を行います。そして、最後に不動産の処理を行うという流れで依頼者をサポートします。依頼者は「証拠 → 法律 → 住まい」という具体的なステップを踏むことができ、混乱することなく解決に向かうことが可能です。

実際の相談の流れ

たとえば、配偶者の不貞行為が疑われるとします。しかし、証拠が不十分で話し合いが進みません。共有名義住宅が関与するため、離婚条件の決定もままなりません。子どもがいる場合、生活の安定が脅かされることもあります。通常は、時間が経過するだけで心の負担が増していくのが一般的です。

この新モデルでは、まず調査員が合法的に証拠を収集し、その後弁護士が法的な手続きへと移行します。最後に不動産専門家が現実的な生活再建プランを提案します。こうして、ただの感情ではなく、事実に基づいた解決へと導いてくれるのが本モデルの特徴です。

専門家の声

代表弁護士の福島駿太氏は、「離婚は人生の大きな転機です。特に、住宅に関する問題は法的な判断や生活設計に深く関わってくるため、混沌とした状況の中で冷静な判断が難しくなることが多い」と語ります。「私たちの支援体制は、依頼者が不安を感じることなく、証拠の確保から法的整理、不動産の処理までを一貫して行えるように設計されています」と強調しています。

それに対し株式会社ポルンガの代表、米田浩久氏は、「離婚には心情的な要素と生活基盤が絡むため、情報不足によって不利な条件で合意する場合が多い」と述べ、正しい情報とサポートの重要性を訴えました。

株式会社ファインドの林田海志氏も、「事実の確認が重要です。調査結果を基にしたサポートで、依頼者はより良い未来へ向かう選択が可能になる」と意義を述べています。