男性育休取得率が50%に。パーソルキャリアの取り組み
パーソルキャリア株式会社(本社:東京都港区)の最新の発表によると、2024年度の男性育児休業取得者のうち、1か月以上の育休を取得したのは92名に達し、取得率は50%を超えました。この成果は、従来の育児休業制度を見直し、より多くの男性社員が長期的に育児に関与できる環境を整えたことによるものです。
取り組みの背景
政府は「男性育休取得率を50%以上に」という目標を立てており、企業もこの取り組みを受けて制度の整備に励んでいます。しかし、実際には育休取得期間が短いことや職場の理解不足、復職後のキャリアに対する不安などが多くの企業での課題となっています。
パーソルグループでは、男性育休取得率の向上を重視し、2024年度には全体で1日以上の取得率が84.3%に達しました。特に2021年10月より「1か月以上の取得を促進」する施策を展開し、多くの男性社員が育児に参加できるような取り組みを行ってきました。今回の成果は、2025年度までに定めた目標を1年早く達成したことを示しています。
男性育休取得のための具体的なアクション
情報提供の強化
産休や育休に関する情報を体系的に提供するため、ガイダンス資料や動画を作成し、社内ポータルサイトで公開しています。これにより、社員が育休取得の際にスムーズに手続きを進めることができるよう配慮しています。
オンライン相談サービス
育児や介護に関する不安に寄り添うために、オンラインでの1on1相談「コンシェルジュサービス」を実施しています。労務の知識を持つ人事担当者と直接話すことで、年間100名以上の社員が利用しています。
管理職研修の推進
育児と仕事の両立を理解するために、管理職向けに制限のある働き方を体験する研修も行っています。具体的には、1週間のNO残業体験や急な呼び出し対応に挑戦し、育児や介護を想定した働き方の理解を深めることを目的としています。
育休を取得した社員の声
実際に育休を取得した社員たちは、その経験から多くの学びを得ています。例えば、77日間の育休を取得した社員は、「育休日記」を作成し、育児の3つのフェーズに分けて振り返ることで、パートナーと共に家族のスケジュールを明確にし、育児を充実させることができたと語っています。
182日間育休を取得した別の社員は、家族との会話が育児において非常に大切であることを実感し、育休中の経験を今後の家庭生活に活かそうと努めています。また、96日間取得した社員は、育休を通じて社内のコミュニティとの接点が増え、情報交換の価値を深く理解したと述べています。
今後の展開
パーソルキャリアの喜多恭子副社長は、今後も制度を整備するだけでなく、実際に使いやすい職場文化を育てていくことの重要性を強調しています。育休をただの「休暇」としてではなく、育児という役割にしっかりと向き合う時間として位置づける必要があるとのことです。
さらに、今年度からは上層マネジメントだけでなく、一般のマネージャーへも「制限のある働き方理解研修」を広げ、社員全体での理解を促進していく方針です。
パーソルキャリアの取り組みは、育児だけでなく、介護や様々な不測の事態に対しても柔軟に対応できる組織を目指しており、社員同士が助け合うしなやかな組織の実現を目指しています。
パーソルキャリア株式会社について
パーソルキャリア株式会社は「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」というミッションのもと、転職サービスや新卒採用支援を行っています。社員一人ひとりが多様な働き方を実現できる社会の構築に向け、様々な取り組みを行っています。詳しくは
こちらをご覧ください。