脱炭素社会の実現に向けた取り組みが加速!14社が参加する「チャレンジ・カーボンニュートラル・コンソーシアム」の2024年度活動がスタート
「チャレンジ・カーボンニュートラル・コンソーシアム(CCNC)」は、2024年度の活動を本格的に開始しました。CCNCは、生活者の脱炭素への意識・行動変容を促すことで、企業の脱炭素化の取り組みを加速させ、脱炭素社会を構築することを目指すコンソーシアムです。
2023年9月に設立されたCCNCには、現在14社が参画しています。2024年1月には、CCNC参加企業であるスギ薬局と万代の店舗で、生活者がカーボンニュートラルについて「触れる」「学ぶ」「取り組む」ことを促進する実証実験を実施しました。
2024年度は、この実証実験の規模を拡大し、万代の大阪府下にある全111店舗に加え、スギ薬局でも実証実験を実施する予定です。また、CCNCの2024年度の活動は、大阪府が実施する脱炭素関連施策と連携して実施されます。
2024年度の活動概要
CCNCは、2024年度の活動を通じて、生活者教育による行動変容で減CO2商品の市場創出を目指し、メーカーと小売が連携してグリーン・マーケティングの標準化を推進していきます。
具体的には、万代の大阪府内の全店舗とスギ薬局で、2023年度の実証実験で有効性が検証できた店舗施策を中心に展開していく予定です。これは、大阪府、日本総合研究所、三井住友銀行が締結した「『みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト』による府民の脱炭素行動変容に関する連携協定」に基づく取り組みです。
CCNCは、大阪府における催事や府内小学校等への啓発・広報活動を通じて、生活者への普及啓発や行動変容促進を強化し、施策効果の分析・洞察を深めます。また、大阪府が推進する「おおさかカーボンフットプリントプロジェクト『カーボンフットプリントを探してみよう~お買い物で脱炭素にチャレンジ~』」にも協力する予定です。
これらの取り組みを通じて、官民連携により啓発教育から販促までを一気通貫で実施する「生活者の脱炭素行動変容の新しいコミュニケーションのあり方」を構築・実践していくことを目指しています。
CCNCの取り組み
CCNCでは、以下の3つの活動を展開しています。
1. 実証参加企業同士の情報交換・勉強会
2. みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト
3. 脱炭素に関する情報発信・啓発活動
日本総合研究所は、活動全体の主催者としてコンソーシアムの活動全体を企画・推進します。Daigasエナジー株式会社は脱炭素支援パートナーとして脱炭素に関するソリューション提供を、株式会社オズマピーアールはコミュニケーションパートナーとして対外発信を主導します。
その他、アサヒグループジャパン株式会社、カンロ株式会社、サラヤ株式会社、三幸製菓株式会社、スギ薬局、万代、株式会社ユーグレナ、株式会社ロッテの各社は、脱炭素に資する商品や売場を提供します。アスエネ株式会社、株式会社クレオ、TOPPAN株式会社の各社は、カーボンフットプリントの算定や店頭・リテールメディアを通じたコミュニケーション活動の支援、環境にやさしいパッケージの提供を担います。
CCNC参加企業一覧
CCNCには、2024年7月18日時点で、以下の企業が参加しています。
主催
株式会社日本総合研究所
パートナー(脱炭素支援)
Daigasエナジー株式会社
パートナー(コミュニケーション)
株式会社オズマピーアール
メンバー(小売流通)
株式会社スギ薬局
株式会社万代
メンバー(メーカー)
アサヒグループジャパン株式会社
カンロ株式会社
サラヤ株式会社
三幸製菓株式会社
株式会社ユーグレナ
株式会社ロッテ
メンバー(ソリューション)
アスエネ株式会社
株式会社クレオ
TOPPAN株式会社
2023年度の実証実験について
2023年度の実証実験では、スギ薬局と万代の計4店舗で、脱炭素に資する商品の特設棚やPOPの設置、流通小売のアプリやチラシを通じた告知、店舗・店頭に誘導する仕掛けの配置、アプリを通じたクイズなどの学びの提供を行いました。
生活者へのアンケート調査やデプスインタビュー、ID-POSデータ分析によって各施策の効果を検証した結果、店舗での適切な訴求が生活者の行動変容に一定の効果があることがわかりました。
例えば、脱炭素に資する商品の陳列棚の常設化や設置店舗・陳列商品の増加が望まれていることが判明しました。また、棚を組んで商品を並べ訴求することで、実証前に比べて対象商品の1日当たり販売点数が50~60%増となり、施策を展開していない近隣店舗と比較しても23~67%増加しました。
「みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト」について
「みんなで減CO2(ゲンコツ)プロジェクト」は、日本総合研究所グリーン・マーケティング・ラボが推進している協創型実証実験です。
買い物や教育の場面で脱炭素の取り組みに触れる機会を作り、体験イベントやスマホアプリのクイズ・動画を通じて楽しみながら脱炭素の取り組みの輪を広げるためのコンテンツを提供し、脱炭素社会の構築に向けて歩む企業と生活者を支援しています。
まとめ
CCNCは、生活者の脱炭素意識向上と行動変容を促し、企業の脱炭素化を加速させる取り組みを推進しています。大阪府との連携や実証実験の拡大により、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが加速していくことが期待されます。