未来を切り拓く！練習専用ハンドベル『プロローグ』の誕生

音楽の新たな形を目指す『プロローグ』

2023年、ハンドベルの世界に新たな風を吹き込む楽器が登場しました。それが、藤田美千子氏が開発した練習用ハンドベル『プロローグ』です。
ハンドベルの奏者は世界的に非常に少なく、独特の高い技術を要する楽器であるため、その訓練環境の構築が重要となります。藤田氏はこの実情に目を向け、専用の練習器具を作るという新しい試みを始めました。

ハンドベルの未来を担う『プロローグ』

株式会社奏音楽企画が開発した『プロローグ』は、特許を取得したイノベーションの塊です。特に重要なのは、従来の技術を超えた「クラッパーアーム揺動機構」という新しい仕組みです。この機構によって、演奏者はイングリッシュハンドベルへの移行がスムーズに行えるようになります。
この楽器は、まだまだ手に取ることができない多くの人々に、新たな音楽の楽しみを提供する一歩を踏み出しました。

文化を守り抜く強い意志

藤田美千子氏の思いは、ただ楽器を開発することではなく、未来のハンドベル文化を守り育てることにあります。「このままでは、奏者が育たず、文化そのものが消えてしまう」との思いから、彼女はハンドベルの教育環境を改良することに力を注いできました。

ナショナルな文化を伝えるだけでなく、地域だけでなく、国際的にも影響を及ぼすことができる楽器の開発に挑む姿勢こそが、藤田氏の強い信念の表れです。

初の展示で触れることができる『プロローグ』

2025年12月3日から5日まで、東京ビッグサイトで開催される「高精度・難加工技術展2025」では、この革新的なハンドベル『プロローグ』が初めて展示されます。福﨑昌宏技術士が発明者として参加し、実際に演奏できる機会も提供されます。演奏者志望の方や音楽愛好者には、この楽器を体験する大きなチャンスです。

藤田美千子氏の願い

「私は、この『プロローグ』にハンドベルの未来を託します。」として、藤田氏はその確固たる意志を語ります。彼女の理念である、「どんな人でもハンドベルに挑戦できる環境を作る」、この思いが『プロローグ』には込められています。
楽器の音色を楽しむだけでなく、未来の奏者を育成し、豊かな音楽文化を形成するための種まきを行う、そんな壮大な挑戦が始まっているのです。

今後、ハンドベルの可能性を追求し続ける『プロローグ』の活躍に、ぜひ注目していきましょう。
音楽は人生に彩を添え、感動を提供してくれる重要な要素です。この新しい流れの中で、若い才能が育つことを願ってやみません。