建設DX推進!J-COMSIAと日本下水道事業団が共同で施工管理ソフトを公開
一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(以下、J-COMSIA)と日本下水道事業団(JS)は、建設DXを推進するため、JSが定めた施工管理基準に基づく出来形管理、工事写真の管理方法に対応した施工管理ソフトウェアを公開しました。
これまで、多くの受注者は現場での工事写真管理や出来形管理を手動で行っており、多大な労力を要していました。この課題を解決するため、J-COMSIAとJSは令和5年3月に「建設DX推進における協業に関する協定」を締結し、共同でソフトウェア開発を進めてきました。
今回の取り組みでは、JSの技術基準に基づく仕様がJ-COMSIA加盟会社の施工管理ソフトウェアに実装されました。これにより、JS発注工事における工事関係書類の作成や管理が効率化され、現場の業務効率向上に大きく貢献すると期待されています。
J-COMSIA施工管理ソフトウェアに実装されたJS技術基準
1. 土木・建築工事における工事写真管理フォルダの対応
JS仕様のフォルダ構成がJ-COMSIA各社のソフトウェアに組み込まれ、工事写真の整理が容易になりました。これにより、撮り漏れなどの不備を防ぎ、より効率的に写真管理を行うことが期待されます。
2. 土木工事における出来形管理基準値等の自動入力化
JS仕様の出来形管理基準及び規格値がJ-COMSIA各社のソフトウェアに組み込まれ、工種を選択することで測定項目や規格値が自動で入力されます。これにより、出来形管理の事前準備が効率化され、作業時間を短縮できます。
2024年9月までに10の施工管理ソフトウェアが対応予定
J-COMSIA加盟会社から10のソフトウェアが、2024年9月までにJSの工事写真管理フォルダと出来形管理基準に対応する予定です。これらのソフトウェアの詳細については、J-COMSIA公式ホームページで確認できます。
日本下水道事業団DX戦略部 建設DX課長、及川宗様のコメント
「建設現場における工事写真管理と出来形管理は、プロジェクトの品質と効率に直結します。今回、J-COMSIAの各ソフトウェアに実装されたJS準拠仕様は、現場の生産性向上に大きく寄与するものと確信しています。今後もJSとJ-COMSIAで協力しながら、現場での業務効率化と生産性向上を目指します。」
今後の展望
J-COMSIAとJSは、今後も機械・電気設備工事における写真管理ガイドラインの作成や説明ツールの提供、電子黒板や提出書類の標準フォーマットの策定などに取り組み、建設工事現場での業務効率化と生産性向上を目指します。
施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)について
一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)は、建設分野の施工管理に関わるソフトウェアを用いた業務の高度化、効率化を目指し、調査、企画、要件定義、システム開発及び保守並びに情報の提供を行っています。また、これを広く普及することにより、建設技術の向上、建設事業の効率化、国土の安全かつ有効活用の促進を図り、国民生活の高度化及び経済の活性化に寄与することを目的としています。