コレサワの魅力を詰め込んだ《コレシアター05》ライブレポート

コレサワの魅力を伝える《コレシアター05》のライブレポート

2024年12月19日、東京・昭和女子大学人見記念講堂にてシンガーソングライターのコレサワが、待望のワンマンショー《コレシアター05》を開催しました。この公演は、コレサワのキャラクター“れ子ちゃん”の物語を中心に構成されており、独自の映像演出を活かした映画のような体験が魅了しました。約6年ぶりの開催となる今回は、250人規模の会場に立ち見が出るほどの盛況で、全公演がソールドアウトを果たす中、多くのファンが彼女の成長を見守りました。

公演開始とともに流れるアナウンスと共に現れたのが、コレサワ自身がモデルとなって描かれた“れ子ちゃん”。このキャラクターにはぽっかりと空いた穴があり、周囲から心無い言葉を投げかけられるという複雑なバックストーリーが展開されます。観客の心を掴む瞬間、第一曲目は「シュシュ」。コレサワはれ子ちゃんを背負い、感情豊かなパフォーマンスを披露しました。音楽と共に、旅に出たれ子ちゃんの心の葛藤が詰まった歌詞が会場を一体にします。

続いて、「あたしが死んでも」という曲が愛について描かれ、観客を巻き込みながら、コレサワのユーモアと勢いにあふれたMCが場を盛り上げます。また、SNSでも話題の「元彼女のみなさまへ」では、カラオケ風の映像が会場を一体にし、思わず観客も大合唱。以前のファンの参加を呼びかけつつ、自らの心の思いを歌に込めて、観客とのつながりを大切にする姿が印象的でした。

さらに、コレサワが彼女の彼氏「犬くん」をステージに呼び入れるシーンでは、恋愛の嫉妬をテーマにした楽曲「浮気したらあかんで」を披露。観客は彼女たちの恋模様に共感し、温かな声援が送られました。終盤には懐かしの演出も盛り込まれ、まるで映画のワンシーンのような感動を覚えました。やがて、物語が進むにつれ、れ子ちゃんは心からの愛を見つける旅を続け、彼女自身も成長していく様子が描かれていきます。

途中、切ないバラード「さよなら恋人」では、実写のコレサワの映像が流れ、観客の心に深く響きました。失恋の悲しみや自己を見つめ直すれ子ちゃんの姿には、多くの観客が涙する場面も。アコースティックギターの調べの中、コレサワが「笑えよ乙女」を歌い上げると、会場には温かな合唱が巻き起こりますが、その後のやりとりの中で再び現れる心無い言葉に苦しむれ子ちゃんに、ファンは自分自身の感情に向き合う機会を得ました。

公演のクライマックスでは、コレサワが新曲「お願いサンタクロース」を披露。他に類を見ない演出や心温まる楽曲が観客の心を掴みました。その後、映像と音楽の融合を感じさせるフィナーレで、一体感を増した会場にはペンライトの灯火が美しく、心から楽しむ瞬間が訪れました。ライブ終了後、コレサワは自身の成長や感謝の気持ちを観客に伝え、これからの音楽活動についても期待を煽っていました。

コレサワの《コレシアター05》は、楽曲、映像、ストーリーが見事に融合し、観客ひとりひとりに深い感動を与えました。心の“もやもや”を抱えながらも、どこか力強く前を向くれ子ちゃんの姿は、多くのファンにとって自身の人生と重なる部分があったのではないでしょうか。これからもコレサワの音楽と共に、希望と感動の物語が続いていくことでしょう。期待が高まる中、新曲や2025年のツアーも発表され、これからの活動に目が離せません。ライブ後、ふと心に残った言葉は「どんなあたしもきっと素敵だから」と。そのメッセージが、これからの音楽にどのように息づいていくのか楽しみにしています。