日本企業とマレーシア
2018-12-10 13:15:41
マレーシアのデジタル経済への日本企業の参入促進活動
マレーシアのデジタル経済への日本企業の参入促進活動
マレーシア・デジタルエコノミー公社(MDEC)は、最近、日本の技術系起業家向けにマレーシアのデジタル経済への参入を後押しする施策を強化しています。この取り組みは、日本との長年にわたるパートナーシップをさらに深化させることを目的としており、MDECのCEO、ダトゥック・ヤスミン・マフード氏がその先頭に立っています。
マフード氏は、「日本とマレーシアという国における社会経済関係は数十年にわたって深まっており、テクノロジーを中心とした経済成長が進む現在、その関係はますます重要になっています。」と語ります。そして、海外直接投資の主要国である日本は、マレーシアにとって欠かせない貿易パートナーでもあります。マレーシアは、ASEAN地域のデジタル経済の中心地になることを目指し、日本とのウィンウィンの関係をさらに築くことに意欲を示しています。
デジタル経済の成長と日本の企業
MDECの存在は、マレーシアのデジタル経済の成長に大いに寄与しています。昨年のデータによると、MDECはマレーシアのデジタル経済のGDP寄与率が18%以上になるよう取り組んでいます。将来の目標としては2020年までに寄与率を20%以上に引き上げることを掲げています。この成長を支えるのは、1,400以上の日本企業であり、これらの企業がプラットフォームを提供し、さまざまなプロジェクトを通じて地域の成長に貢献しています。
日本企業の進出は、マレーシアの目指す高度なデジタル経済と完全に一致しています。MDECはバンダイナムコによるASEANビジュアルアートのハブ「バンダイナムコスタジオ」の設立や、日立とマレーシアのサンウェイ・グループとの協力による東南アジア向けのICTサービスの提供を可能にするプロジェクトなどを実施しています。そして、三井住友銀行やNTTなどもフィンテック業界への投資を進めています。
マレーシアの優位性と今後の展望
マフード氏は、マレーシアがASEANの中心に位置することが企業にとっての強みであると強調しています。「6億人以上が住むASEAN地域へのアクセスは、マレーシアを新たなビジネス拠点としての魅力を高めています。特に、日本の投資家にとってマレーシアはその後背地を活用できる戦略的な場所です。」
加えて、MDECが推進するマレーシア技術起業家プログラム(MTEP)は、日本からの技術者や起業家を対象に、最大5年間の滞在を支援する制度です。昨年、200以上の応募の中から50名の起業家にビザが交付され、ビジネスを展開することが可能になりました。このプログラムは、ASEANの市場開拓を目指す企業に歓迎されており、着実に実績を上げています。
MDECと日本企業との関係は国家レベルでの経済交流をも深めており、JAMECA-MAJECA経済協議もその一環として行われています。このように、両国の関係構築は新たな一歩を踏み出しており、今後の展開に注目が集まっています。この記事を通じて、マレーシアのデジタルエコノミーが持つ可能性や、日本企業が活躍できるフィールドについて知るきっかけとなれば幸いです。
会社情報
- 会社名
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マレーシア・デジタルエコノミー公社
- 住所
- 2360 Persiaran APEC 63000 Cyberjaya Selangor Darul Ehsan
- 電話番号
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