インスメッド、2024年第4四半期の業績発表と新薬承認へ向けた動き

2025年2月20日、米国ニュージャージー州のインスメッド社が、2024年の第4四半期の業績およびビジネスに関する重要なアップデートを発表しました。今回の発表は、特に新薬の開発状況や今後の成長戦略に焦点を当てた内容となっています。

売上成長と業務の進展

2024年第4四半期において、アリケイスの売上高は1億440万ドルとなり、年間通しても3億6,370万ドルに達しました。この数字は前年比で19%の成長を示しており、特に米国、日本、欧州での需要が大きく影響しています。2025年には、アリケイスの売上予想が4億500万ドルから4億2,500万ドルとなり、さらに二桁の成長が期待されています。

新薬ブレンソカチブの行方

気管支拡張症患者向けの新薬、ブレンソカチブの新薬承認申請（NDA）が米国食品医薬品局（FDA）にて受理され、優先審査の指定を受けました。目標期限は2025年8月12日です。万が一、承認を得ることに成功すれば、米国市場での上市を目指します。また、欧州、英国、日本での薬事申請も予定されており、これらの地域でも2026年に上市する計画です。

研究開発の進捗

インスメッドは、ブレンソカチブや、肺動脈性肺高血圧症（PAH）治療薬TPIPについても積極的な開発を進めています。これらの薬剤に関するいくつかの臨床試験が進行中で、2025年半ばから2026年第1四半期にかけて主要なデータが発表される予定です。特に、TPIPに関連する試験では、肺画像データが改善傾向を示しており、成果が期待されています。

財務状況と今後の見通し

2024年末時点で、インスメッドは約14億ドルの現金および市場性のある有価証券を保有しており、今後の成長に向けた強固な基盤を持っています。2025年にはアリケイスとブレンソカチブの成長を含む、様々な戦略への投資が見込まれています。また、研究開発費用は引き続き成長が期待され、全体の支出の20%未満に留まると見込まれています。