時計市場の動向を捉えた新たな視点
2026年4月22日、スイスのジュネーブで開催されたWatches and Wonders 2026。このイベントは、時計業界のトレンドを探るうえで重要な場となりますが、特に注目すべきはChrono24が報告した二次流通市場に関するデータです。
Chrono24は、ドイツを拠点とした高級時計のオンラインマーケットプレイスで、ここでは最新のマーケットデータを通じて、時計コレクターたちの動向や需要の変化を詳しく紹介しています。
生産終了がもたらす影響
Watches and Wondersでは、特にロレックスのGMTマスター II「ペプシ」とカルティエのロードスターの生産終了が大きなトピックとなりました。これらのモデルの生産終了が発表されると瞬時に市場に強い影響を与え、需要が急増しました。
ロレックス GMTマスター II「ペプシ」は、ステンレス製のモデル(Ref. 126710BLRO)が生産終了となったことで、販売問い合わせの件数が2025年の週平均と比較して約500%も増加しました。興味深いことに、この時期に販売者たちは価格上昇の可能性を見越し、出品を取り下げる動きが見られました。結果として、同モデルの掲載数は約25%も減少したのです。
その後、需要が落ち着いたものの、依然として2025年の平均の約2倍の水準を保っており、ロレックスがWatches and Wondersで正式に生産終了を発表した直後には、再度需要が急増したことがわかりました。
さらに注目すべきは、ホワイトゴールド製のGMTマスター II「ペプシ(Ref. 126719BLRO)」の需要の伸びです。こちらは、既に700%以上の問い合わせが寄せられており、特にハイエンドモデルの需要が強いことを示しています。
カルティエ ロードスターの復活
また、2012年に生産終了したカルティエ ロードスターも、今回のWatches and Wondersでの新作発表によって再注目を集めています。この復活により、オリジナルのロードスターへの購入問い合わせが10倍以上に跳ね上がっています。市場では新作によって旧モデルの人気が再燃し、時計愛好者たちの間で活発な動きが見られるようになりました。
希少性の重要性
生産終了や新作発表が、なぜ二次流通市場に強い影響を与えるのか。Chrono24のブランドエンゲージメント部門責任者、バラシュ・フェレンツィ氏はこれを「ハロー効果」と表現しています。ロレックスの生産終了が確認されると、急激な需要増加と供給量の減少が見られます。一方、カルティエの新作リリースは、オリジナルモデルへの関心を引き起こし、コレクターたちの市場認識を変える要因になっています。
「ロレックスのペプシへの市場の反応は定番のパターンです。生産終了が発表されると市場は敏感に反応し、需要が急増します。しかし、カルティエのロードスターは新たな局面をもたらしています」とフェレンツィ氏は述べています。
最後に
Chrono24が収集したデータによると、時計市場の動向は生産終了や新作の影響を大きく受けます。これからも、高級時計市場の動向とその変化には注意を払う必要があるでしょう。今後どのような新たなモデルが登場し、市場の状況を変えていくのかが期待されます。
Chrono24は、2003年設立の世界最大の高級時計オンラインマーケットプレイスで、今後も新たなデータを通じて時計の価値や動向に注目していきます。