短歌と俳句の生き物
2024-06-25 12:18:58

短歌と俳句で深まる!生物学者が明かす生き物の不思議 『古池に飛びこんだのはなにガエル?』

短歌と俳句で深まる!生物学者が明かす生き物の不思議 『古池に飛びこんだのはなにガエル?』



「生き物の死にざま」「はずれ者が進化をつくる」など、数々のベストセラーを持つ人気生物学者・稲垣栄洋氏による新しい短歌&俳句鑑賞の手引き『古池に飛びこんだのはなにガエル?』が、2024年6月25日に発売されました。

本書は、「短歌&俳句は生物学の視点があるともっと面白く鑑賞できる!」をテーマに、名歌&名句で描かれる生き物を、稲垣氏が生物学の視点から解説していきます。

例えば、松尾芭蕉の有名な一句「古池や蛙飛びこむ水の音」では、「このカエルとは何ガエルなのか」という疑問から考察が始まります。俳句ではカエルといえば“カジカガエル”が定番ですが、稲垣氏は、この句に登場するカエルは、裏庭にいる“ツチガエル”ではないかと推測します。その理由を生物学的な根拠に基づいて丁寧に解説することで、私たちが普段何気なく読んでいる短歌や俳句の中に、新たな発見や深みを見出せることを示唆しています。

本書では、松尾芭蕉の「閑さや岩にしみ入る蝉の声」におけるセミの種類をめぐる論争や、斎藤茂吉の「のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり」におけるツバメの行動、小林一茶の「むざんやな甲の下のきりぎりす」におけるカブトムシとキリギリスの関係など、57の名歌・名句を取り上げ、それぞれの作品に隠された生き物の生態や自然への視点を深く掘り下げています。

短歌や俳句を愛する人だけでなく、生き物に興味がある人にとっても、新たな視点で作品を楽しめる一冊です。

短歌と俳句に秘められた生き物の世界 『古池に飛びこんだのはなにガエル?』を読んだ感想



生物学者の視点から短歌や俳句を鑑賞するという斬新な切り口に、まず驚きました。稲垣氏は、単に作品の内容を解説するのではなく、そこに登場する生き物の生態や行動、自然環境などを詳細に分析することで、作品に新たな深みを与えてくれます。

例えば、松尾芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」は、誰もが知っている有名な俳句ですが、稲垣氏は「このカエルは一体何ガエルなのか?」という視点から、生物学的な考察を展開します。カエルの種類、生息環境、鳴き声の特徴などを丁寧に解説することで、単なる一句が、生き生きとした自然描写へと生まれ変わりました。

本書を通して、短歌や俳句が、単なる言葉の遊びではなく、自然や生き物への深い観察と洞察に基づいた表現形式であることを改めて認識しました。また、稲垣氏のユーモアあふれる文章と、豊富な知識に基づいた解説は、読み手の心を惹きつけ、短歌や俳句の世界への興味をさらに深めてくれると感じました。

短歌や俳句を愛する人、生き物に興味がある人、そして新しい視点で古典作品に触れてみたい人におすすめの一冊です。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

関連リンク

サードペディア百科事典: 東京都 文京区 稲垣栄洋 短歌 俳句 生き物

Wiki3: 東京都 文京区 稲垣栄洋 短歌 俳句 生き物

トピックス(エンタメ)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。