ブシュロンが贈る新たなハイジュエリーコレクション
ブシュロンが2025年の新作ハイジュエリーコレクション「IMPERMANENCE(インパーマネンス)」を発表しました。このコレクションのテーマは、時の移ろいとともに変化する美しさや儚さであり、自然の本質的な美を再評価することを目的としています。
フランスの高級ジュエリーブランドとして知られるブシュロンは、毎年1月と7月の2回、異なるコンセプトでハイジュエリーコレクションを発表しています。7月に発表される「カルト ブランシュ」コレクションは、自由なテーマ選びを行うクリエイティブディレクターのクレール・ショワンヌが、全ての制約から解放されて創造的な夢を追求する場です。今年の新作も、従来のハイジュエリーの慣習を打ち破る革新的な試みが行われています。
自然への賛美とその儚さ
ブシュロンは今年、二つのハイジュエリーコレクションを通じて、自然への賛美を表現しています。1月に発表された「UMTAMED NATURE(手つかずの自然)」コレクションは、創業者のフレデリック・ブシュロンの自然観をオマージュした作品でした。そして、7月に発表される「IMPERMANENCE」では、さらに深く自然を再解釈し、その儚さに焦点を当てています。
今回のコレクションが着想を得たのは、日本文化の二つの重要な概念「生け花」と「侘び寂び」でした。生け花は自然の植物と調和し、瞬間の美しさを表現する伝統芸術です。一方、侘び寂びは、儚さや不完全さの中に美を見出す日本特有の哲学です。この二つの思想が組み合わさり、「IMPERMANENCE」では、時の流れを感じさせる美しさが作品に宿っています。
作品の構成とシンボリズム
新作コレクションは、6つのコンポジション作品からなっており、それぞれが自然界の生命の循環を象徴しています。コンポジション No.6では、明るい光が表現され、徐々に光が翳り、最終的には深い暗闇を描き出します。この光と影の変遷は、誕生から終焉に至る自然のサイクルを反映しており、私たちに自然の脆さを思い出させるものです。
18,000時間以上にわたる制作プロセスを経て、全22点のハイジュエリー作品が完成しました。それぞれの作品は、「かけがえのない一瞬」を永遠に閉じ込めることを目指しています。クレール・ショワンヌの言葉を借りれば、「自然の美しさが色褪せる前に、その一瞬を捉え、ハイジュエリー作品に閉じ込めた」と語るように、作品の背後には深いメッセージが込められています。
コレクションの特徴
「IMPERMANENCE」コレクションに含まれる主な作品を見てみましょう。
- - コンポジション No.6: チューリップをモチーフにしたブローチやユーカリのマルチウェア作品などが特徴。
- - コンポジション No.5: アザミやカブトムシを使ったブローチが魅力的。
- - コンポジション No.4: シクラメンや毛虫のデザインが自然への回帰を促しています。
これらの作品が醸し出す美しさは、ブシュロンの独自性を強調し、ハイジュエリーとしての限界を超える挑戦を続けています。
まとめ
ブシュロンの「IMPERMANENCE」は、従来のジュエリーの枠を超えた新たな芸術的価値を提案しています。自由で大胆な精神を持つブシュロンは、160年以上の歴史を支えに、これからも唯一無二のスタイルを追求し続けることでしょう。公式サイトからもコレクションの詳細を見ることができるので、ぜひチェックしてみてください。
ブシュロン公式サイト