日綜産業、新工法「法面作業構台マルチアングル工法」がNETIS準推奨技術に選出
2025年4月21日、千葉県に本社を置く日綜産業株式会社が開発した「法面作業構台マルチアングル工法」が、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)において「準推奨技術」に選定されたことが発表されました。この技術は、仮設資材を使用して法面上に安全に作業構台を構築できる画期的な工法であり、その信頼性や利便性が国に認められました。
NETISとは?
国土交通省が運営するNETISは、新技術を公共工事に導入するための情報データベースであり、新技術の中でも特に施工の安全性向上や効率化に寄与するものに「推奨技術」や「準推奨技術」という評価が与えられます。今回、日綜産業が開発した工法が準推奨技術に選定されたことで、公共事業においての採用が奨励される技術として期待されています。
この選定により、施工業者に対して評価加点などのインセンティブが想定され、今後、法面工事や防災工事における活用が一層進むことが予想されます。
法面作業構台マルチアングル工法の特長
「法面作業構台マルチアングル工法」は、2016年にNETISに登録されて以来、全国で2,500現場以上の施工実績を持つ信頼性の高い技術です。この工法は、クサビ緊結式のシステム足場「ニッソー3Sシステム」を活用し、斜面や法面での作業を安全かつ迅速に行うことができます。
組立・解体の容易さ
この工法の最大の特長として、重機を使わずにハンマー1本で簡単に組み立てと解体ができる点があります。これにより、急傾斜地や狭小地などの施工が人力で可能となります。また、従来の単管足場システムと比較して、時間やコストの削減が実現でき、特に災害時の応急復旧作業においても非常に有用です。
耐荷重性能の高さ
支柱の最大許容荷重は7.1tで、従来の単管の約3倍の支持力を持つため、重機の積載にも対応できます。加えて、JIS規格A8972に基づいているため、根拠のある強度計算が行えるのも大きな利点です。
廃材削減の推進
さらに、リース品としての再利用が期待できるため、廃材削減にも貢献し、持続可能な開発目標(SDGs)にも寄与します。
今後の展望
日綜産業株式会社は、この度の認定を基に「法面作業構台マルチアングル工法」のさらなる改良と普及に力を入れていく方針です。公共工事や防災・減災対策において、信頼できるソリューションとして役立つことを目指しています。
会社概要
日綜産業株式会社は1968年設立以来、仮設機材の設計・開発・製造・販売・レンタルを行う専門企業です。「安心・安全な現場づくり」を使命に掲げ、様々なプロジェクトにおいて高い安全性と作業効率を実現する製品を提供し続けています。
- - 公式サイト: 日綜産業公式サイト
- - 所在地: 千葉県千葉市美浜区中瀬1-3 幕張テクノガーデン B-12F
- - 代表取締役社長: 小野 大
- - 資本金: 17億9,134万円
- - 売上高: 245億円(令和6年度)
今後、技術のさらなる発展とともに、安全で安心な工事が行われることが期待されています。