ニチレイフーズと筑波大学の共同研究
株式会社ニチレイフーズは、筑波大学と共同でアセロラの運動能力向上への影響に関する研究を行い、その成果を第37回 日本動物細胞工学会2024年度大会(JAACT2024)で発表しました。この共同研究では、アセロラが持つ抗酸化特性と運動能力への相乗効果について詳しく探求されました。
アセロラの効果
今回の研究で評価されたのは、アセロラが骨格筋に与える影響です。実験用のC2C12細胞を使用し、アセロラの摂取がPGC-1α遺伝子の発現量を顕著に向上させることが確認されました。この遺伝子は、ミトコンドリアの新生や筋肉の持久力に寄与するため、アセロラの摂取が筋肉のエネルギー生産を助ける可能性が示唆されています。
ヒト介入試験の成果
研究チームは、ヒトを対象とした予備的な試験も実施しました。成人男性16名を、アセロラ摂取と運動を併用したグループと運動のみのグループに分け、8週間にわたり週3回の運動を行いました。アセロラを併用したグループは、運動ごとに200gのアセロラピューレを摂取。結果、アセロラを摂取したグループでは握力の向上が見られ、血中抗酸化力を示すBAPテストの結果も有意に改善しました。
このように、アセロラの運動に対する効果が実証されたことは、これまでの研究に対しても大きな意義を持つものです。特に、ヒトを介して抗酸化効果が確認されたのは今回が初めてであり、今後の健康促進に寄与する可能性が高まっています。
アセロラについて
アセロラは南国のフルーツとして知られ、特に南米や東南アジアで多く生産されています。この果実はレモン果汁の約34倍ものビタミンCを含むほか、ポリフェノールもバランス良く含まれており、栄養価が非常に高いことで注目されています。
今後の展望
ニチレイフーズでは、今後もアセロラの運動機能への影響をさらに検証し、健康的なライフスタイルの促進に貢献していく方針です。アセロラの持つ潜在的な効果についての研究は、今後ますます進展することでしょう。お肌の健康や生活の質の向上にも寄与することが期待されています。
学会発表情報
- - 学会名: 第37回 日本動物細胞工学会2024年度大会 (JAACT2024)
- - 開催日: 2024年7月23日(火)~2024年7月24日(水)
- - 発表者: 筑波大学およびニチレイフーズの研究チーム
この研究成果は、アセロラの健康促進効果を新たな切り口から探求するものとして、今後の研究における重要なステップとなるでしょう。