精密機械産業が育む富士見町の新たな魅力を発信する「SEIMITSU FUJIMI」

富士見町の精密機械企業を紹介する「SEIMITSU FUJIMI」発進

長野県富士見町は、自然豊かな八ヶ岳と南アルプスの間に位置し、東京都からもアクセスしやすい場所にあります。標高700メートルから1200メートルの地域は、避暑地やスノーリゾートとして多くの人々に親しまれています。また、豊かな土地ではレタスやセロリなどの高原野菜が栽培され、地域の産業が発展しています。特に、富士見町内には約70の精密機械企業が集まり、その業界はこの町の主要産業の一つです。これらの企業の魅力を伝えるウェブサイト「SEIMITSU FUJIMI」がスタートしました。

富士見町の精密機械産業における特長

精密機械の製造には、まず豊富な水が必要です。富士見町は、八ヶ岳の地下水と入笠山の地表水を利用した清浄な水源を持ち、この水源から供給される軟水が精密機械の部品洗浄に利用されています。また、機械部品の製造過程では、湿度も大きな要素です。富士見町の年平均湿度は約40%で、適切な湿度環境が精密機械の品質を保つ上で重要な役割を果たしています。

コロナ禍を機に生まれた新たな取り組み

新型コロナウイルスの影響で、業界イベントがオンラインに移行する中、富士見町はこれをチャンスと捉えました。地方の最大規模の工業専門展示会「諏訪圏工業メッセ」が中止となった2020年、町は受注機会を増やすために「SEIMITSU FUJIMI」を立ち上げました。このサイトでは、富士見町内の精密機械企業の独自技術や製品を広く紹介し、より多くの企業と顧客との橋渡しを目指しています。

「精密の町」としての発信を目指して

富士見町には多くの小規模企業があり、それぞれが独自の技術を持ちながらも、自社の認知度向上に苦労しています。「SEIMITSU FUJIMI」では、最初に11社をピックアップし、企業の強みを動画や記事を通じて発信する予定です。これは、単なる企業紹介にとどまらず、町全体としての連携を強め、「精密の町・富士見」としてのブランドを築くことを目指した取り組みです。

「オール富士見」のプロジェクトとして

「SEIMITSU FUJIMI」の立ち上げにあたり、地域内のプランナーやディレクター、デザイナー、ライター、カメラマンなど、多様なスキルを持つスタッフがプロジェクトチームを形成。地域の特性を生かしたこのプロジェクトは、富士見町が掲げるテレワークタウン計画と移住促進活動に基づき、多様性を受け入れる文化を育んでいます。

今後、「SEIMITSU FUJIMI」では、精密機械企業の新たな取り組みや成果について、「精密紀行」として定期的に情報を発信していきます。八ヶ岳の麓から、企業同士が協力し合い、豊かな地域の魅力を発信するこのプロジェクトに、ぜひご期待ください。