愛知県安城市に、新しい物流拠点「木造エシカル定温倉庫」が完成しました。これは西三河地域初の試みであり、米の品質保持に特化した倉庫です。建設を手掛けたのは、地域で85年の歴史を持つ株式会社鳥居工務店。これにより、安城市はさらなる米流通の効率化と品質管理の向上を図ることが期待されています。
米の物流課題
安城市は日本有数の農業地域であり、特に水稲の生産が盛んです。しかし、最近では米の保管スペースが不足しており、ピーク時には遠方への運搬も増加しています。この問題を解決するために、鳥居工務店は新たな物流拠点を設置し、米の輸送効率を高めることに決めました。さらに、近年の温暖化の影響により、安定した低温管理が求められています。そのため、定温倉庫のニーズは高まり、エシカルな素材を活用することで環境にも配慮した施設が実現しました。
施設の特徴
完成した木造エシカル定温倉庫は、特に以下のような特長を持っています。
1. 高気密・高断熱性
鳥居工務店独自の高気密・高断熱技術によって、外部の高温や湿度、乾燥といった影響を受けずに、米の品質を保つことができるのです。この技術により、倉庫を運営する上での電力消費も抑えることができ、コストパフォーマンスにも優れています。
2. 均一な温度管理
従来の定温倉庫に見られる高出力の大型エアコンとは異なり、本倉庫では低出力の家庭用エアコンを複数台設置。これにより、庫内の温度差が生じにくく、ムラのない温度管理が実現されています。
3. 品質低下リスクの軽減
複数のエアコンで空調管理を行っているため、ある一台が故障しても他の設備が補完。これにより、品質が落ちる事態を最小限に抑えています。
倉庫の概要
- - 所在: 愛知県安城市和泉町大北13-1
- - 収容面積: 約1,000㎡
- - 構造: 木造平屋建て
- - 竣工: 2024年11月
- - 開始日: 2024年12月
- - 保管温度: 10~25℃
- - 容量: 1,800トン、30,000俵
竣工記念イベントの実施
2024年11月28日、倉庫完成を祝うイベントが開催され、米関連事業者向けに説明会が行われました。参加者は、実際の倉庫を見学し、物流事業に関する詳細な情報を得ることができました。また、トリイアンドカンパニーのコミュニティデザイン事業のパネル展示も行われ、多くの来場者が足を運びました。
代表取締役のコメント
鳥居工務店の代表取締役、鳥居将成氏は「木造エシカル定温倉庫は、弊社の断熱技術を最大限に活用した作品です。今後はさらなる需要に応じて、追加の倉庫も建設を視野に入れています」と述べ、今後の事業展開に期待を寄せました。地域の農業従事者にとって、この新たな物流拠点が大きな助けとなることでしょう。
トリイアンドカンパニーの企業情報
最後に、株式会社トリイアンドカンパニーについての概要を以下にまとめます。
- - 企業名: 株式会社トリイアンドカンパニー
- - 代表者名: 鳥居将成
- - 資本金: 7,000万円
- - 創業: 令和5年6月1日
- - 事業概要: 事業企画&プロデュース、コミュニティデザイン事業
- - 所在地: 愛知県安城市大東町3-3
- - 企業名: 株式会社鳥居工務店
- - 代表者名: 鳥居将成
- - 資本金: 2,700万円
- - 創業: 昭和35年5月31日
- - 事業概要: 土木、建築、請負業務、物流事業
- - 所在地: 愛知県安城市大東町3-3
このエシカルな倉庫がどのように地域の米流通に貢献するか、今後の進展が楽しみです。