兵庫県・「たなか養蜂園」がクマ被害からの復旧を宣言
兵庫県宍粟市に位置する「たなか養蜂園」が、ツキノワグマの襲撃による深刻な被害からの復旧を目指し、クラウドファンディングを立ち上げました。このプロジェクトは2024年12月1日に開始され、わずか5日で300万円の目標金額を達成。養蜂場の未来と地域の自然環境を守るための重要なステップとなっています。
プロジェクトの内容と背景
ツキノワグマによる被害が発生したのは2024年秋で、ミツバチの群れが約半数も失われるという厳しい状況に直面しました。被害総額は1,800万円を超えており、事業再建には最低限の資金が不可欠です。そのため、クラウドファンディングでの支援を通じて、ミツバチの再育成や養蜂事業の再構築を進めています。
このプロジェクトは、2025年1月10日まで実施され、さらに750万円のネクストゴールを目指しています。支援者には、生はちみつやTシャツの返礼品が用意されており、応援が直接的な結果をもたらすことが期待されています。
被害の具体的な内容とは?
- - ミツバチ群の全滅: 養蜂場内の約半数のミツバチが失われました。これは生態系や農業に大きな影響を与えます。
- - 設備の破損: 巣箱や電気柵など、必要な設備が破壊され、再利用が困難な状況です。
- - 養蜂用品の損傷: 養蜂に必要な道具が損壊し、運営の継続に大きな打撃を与えています。
自然との共生を目指して
これまでにも、養蜂場は自然災害に備えた対策として分散管理を行ってきました。今回のクマの襲撃を教訓に、さらなる分散と細分化を進め、未来の被害を軽減する施策を検討しているとのことです。新たな養蜂場の設置やポートフォリオの多様化を図りながら、地域社会に根ざした持続可能なビジネスモデルを構築する方向性を見据えています。
リターン内容とプロジェクトの意義
支援者には以下のリターンが用意されています:
- - 巣箱オーナー: 貴方自身の巣箱を持つことができる支援プラン。養蜂体験を楽しむことができます。
- - 生はちみつ: 2024年度産と2025年度産のはちみつを受け取れるプラン。
- - オーガニックコットンTシャツ: 環境に配慮した「Save the Bees」Tシャツを提供。これはミツバチの重要性を再認識させるメッセージを込めています。
- - はちみつ搾り体験: ユーチューバーとのコラボレーションによる体験プランで、ミツバチに触れてはちみつを搾る楽しさを味わえます。
このプロジェクトでは、ミツバチと地域の持続可能性を重要視し、今後の養蜂業の在り方を再考しています。支援を通じて、環境保護と地域振興に寄与することを目指しています。
代表者の思い
「たなか養蜂園」の代表、田中啓介さんは被害直後は廃業を真剣に考えたものの、支援の声に勇気づけられました。ミツバチの存在が人間の生活に不可欠であることを実感し、クラウドファンディングを通じてその価値を広めていきたいと語ります。
様々な取り組みが進む中、地域に支えられたこの復旧プロジェクトが、今後どのように発展していくのか、私たちの注目が集まります。応援の輪が広がることを期待するとともに、持続可能な養蜂の未来に希望を抱いています。