新型チップ抵抗器登場
2024-11-19 09:24:39

ローム株式会社が新たに小型高性能チップ抵抗器「MCRxシリーズ」を発表

新たな焦点、ロームの「MCRxシリーズ」



京都に拠点を置くローム株式会社は、アプリケーションの小型化と高性能化を図ることを目的に、新しい汎用チップ抵抗器「MCRxシリーズ」を発表しました。これは、これまでの「MCRシリーズ」に代わる新たなラインアップとして位置づけられており、主に自動車と産業機器市場をターゲットにした製品です。

MCRSシリーズとMCRLシリーズの概要



「MCRxシリーズ」は大きく分けて、高電力タイプの「MCRSシリーズ」と低抵抗・高電力タイプの「MCRLシリーズ」の2つから成り立っています。「MCRSシリーズ」は、内部構造の最適化や新しい材料の採用により、定格電力や温度特性(抵抗温度係数 TCR)を向上させています。その結果、従来品に比べ、ワンサイズ小型化した形での使用が可能となりました。

製品サイズは、1005から6432サイズまでと広範囲にわたる選択肢が提供されており、実装スペースに応じた最適な選択が可能です。これにより、回路設計の自由度が大きく広がり、より効率的なデザインが実現できます。

続いて、低抵抗の高電力タイプ「MCRLシリーズ」についてですが、こちらは2012から6432サイズを展開し、特に電流検出用途に適した仕様となっています。

従来技術を超えた設計



「MCRxシリーズ」は、従来の素子の内部構造を見直し、新設計を採用することで、全サイズにおいて生産効率と品質を向上させています。その結果、製品の信頼性も向上し、車載信頼性規格に準拠した仕上がりとなっています。この規格、AEC-Q200に基づいて設計されており、自動車市場の電動車両(xEV)の普及に伴う増大する需要に応えることを目指しています。

また、基盤となる通信インフラやFA機器市場の拡大にも寄与し、長期間の安定供給が求められる産業機器での使用にも適しています。

さらなる展開予定



今後の展開として、「MCRSシリーズ」では+155℃に対応する小型0603サイズ品の開発が予定されています。また、環境対応を強化するため、鉛フリーの総合的にコンパクトな0402サイズ品である「MCREシリーズ」の供給も始まります。このように、さらなる小型化ニーズや環境政策に対する自主規制、輸出制限にも対応しやすくなっています。

製品の導入状況



新製品は月産10億個の製造能力を持って順次市場に投入されます。需要に応じて生産能力の拡張も予見されており、特に電子機器が集まる市場において引き続き強力な存在感を示すことでしょう。インターネットでの購入も「コアスタッフオンライン™」や「チップワンストップ™」などを通じて開始される予定で、すでにサンプル価格も設定されています。

市場の動向に応えるロームの姿勢



ローム株式会社は、顧客の多様なニーズに対応するため新製品の開発に注力しています。市場の動向に応じて、電子部品の進化を促進させることで、企業の地位を一層確固たるものにしていく方針です。デジタル化が進む現代、特に自動車業界や産業機器市場は小型高性能電子部品の需要が高まっています。このような状況においてロームの「MCRxシリーズ」がどのように活躍していくのか、大きな期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
ローム株式会社
住所
京都府京都市右京区西院溝崎町21
電話番号
075-311-2121

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