令和6年度地方財政審議会における夕張市財政再生計画の検討
令和6年度地方財政審議会における夕張市財政再生計画の検討
2023年2月25日、総務省内の地方財政審議会室にて、令和6年度の地方財政審議会が開催されました。会議は、夕張市の財政再生計画の変更に関する議題で進行し、出欠者には委員の小西砂千夫会長をはじめ、古谷ひろみ、内田明憲、西野範彦の各氏が出席しました。さらには、自治財政局から財政健全化専門官の天野純之介氏が説明者として参加しました。
記事の背景
議題の内容は、夕張市の財政再生計画の変更同意を得ることにありました。夕張市は、国の補正予算成立に伴い、低所得世帯支援給付金給付事業を始めとする施策を盛り込んだ補正予算を策定しています。このように、財政再生団体としての義務を果たすためには、総務省からの同意が必要不可欠です。これによって、国は自治体の財政運営に強く関与しており、計画から逸脱する事態が発生した場合には予算の変更が求められることもあります。
再生への道
夕張市の事務負担についても議論され、特に計画変更に伴う事務の重圧が過度にならないか懸念が表明されました。しかし、財政健全化を図るための合理的な措置であるとの意見が優勢でした。再生振替特例債の償還が終了すれば、普通交付税が減少することも議論され、財政対策が複雑さを増すことが予想されています。
一方で、来年度予算に関する給与改定などについては、決算書類に必要な分を積み立てる形で対応しているとの説明がありました。これにより夕張市は、必要な財源を確保しながら、安定した財政運営を目指す方針を示しています。
今後の展望
地方自治体における財政再生の道のりは容易ではなく、多くの意見交換が行われ、今回は夕張市の財政運営に必要な手段が確確かにされました。これからも地域財政の健全化には、多様な取り組みと支援が不可欠であり、国と地方の連携が重要なカギとなるでしょう。今後の動向にも注目が集まるところです。
この地方財政審議会の結果は、全国にいる類似の財政問題を抱える自治体にとっても大きな参考となるでしょう。今後の夕張市の推移とともに、他の地域の財政計画も視野に入れながら進行することが求められます。