将来宇宙輸送システム株式会社が落下試験を実施
東京都中央区に拠点を置く将来宇宙輸送システム株式会社(ISC)は、宇宙への人や貨物の輸送を可能にする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業です。彼らは「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」というビジョンを掲げ、革新に取り組んでいます。
最近、ISCは彼らの再利用型ロケットに関する重要な実験を行いました。具体的には、小型ロケット「ASCA hopper」の離着陸試験において、再利用可能なロケットの着陸を想定した落下試験を実施しました。これは「ASCAプロジェクト」と呼ばれるもので、ISCが開発している宇宙往還機なのです。
再利用型ロケットの落下試験の概要
この「ASCA hopperミッション」は、ISCの再利用可能な宇宙往還機開発の初期段階にあたります。基本的な目的は、ロケットエンジンの燃焼、機体の離着陸、さらに再利用のための点検整備の必要性を確認することです。この取り組みを通じて、ISCは続く小型衛星打上げ機「ASCA 1」と有人宇宙輸送機「ASCA 2」の開発能力を高めることを目指しています。
試験機のスペックと具体的な試験内容
落下試験では、供試体を地上から約500mmの位置まで吊り上げ、自由落下させました。この試験の主な目的は以下の2点です。
1.
着陸挙動解析の検証
2025年以降に開始される「ASCA 1」シリーズの着陸脚を開発するために、着陸挙動解析に必要なデータを取得し、その妥当性を検証しました。
2.
着陸脚装置の設計検証
「ASCA hopperミッション」に向けて設計された着陸脚について、実際の落下試験を通じて、その設計結果の有効性を確認しました。
この試験は2025年4月21日から4月24日にかけて実施され、得られたデータは今後の技術開発に活用される見込みです。
今後の展望と人材募集
ISCは今回の試験結果を踏まえ、次のステップとして「ASCA 1」や「ASCA 2」などの更なる開発を進めていく方針です。また、同社は新しい人材を積極的に採用しており、宇宙開発の未来のために共に挑戦する仲間を募集しています。航空宇宙技術と他業種の知見を組み合わせ、新たな産業の創出へ挑戦する場を提供しています。
宇宙旅行に興味がある方々には、先行申込みの受け付けも行っており、参加を希望される方は公式ページからお申し込みが可能です。
ISCは、国際的にも注目される革新的な技術を進化させ、宇宙ビジネスの次なるステージを切り開く存在となることでしょう。