ねぎびとカンパニーが挑むネギの流通革命
ねぎびとカンパニー株式会社(本社:山形県、代表取締役:清水 寅)は、株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役:土屋 芳明)と連携し、日本の農業界に新たな風を吹き込む革新的プロジェクトを立ち上げました。それが、北の大地・北海道産の夏ネギを使った新ブランド「雪の女王」の全国展開です。これは、農家の価格や流通、規格といった従来の慣習に挑戦し、日本の食卓へと新たな国産ネギを供給する試みです。
このプロジェクトは、「国産ネギがなぜ消費者の手にというところに届かないのか?」という問いから始まりました。日本国内では、年間約5〜6万トンのネギが中国などから輸入されており、特に業務用や加工用では国産ネギが流通しづらい状態にあります。その背景には、価格の変動や物流上の制約、流通構造の課題が横たわっています。この矛盾を解消し、持続可能な形で国産ネギの流通を変革することが、ねぎびとカンパニーの目指す道です。
「雪の女王」全国展開の魅力
新ブランド「雪の女王」は、北海道・函館の厳しい冬を越えた夏ネギを、特徴的なストーリー性とともに全国に提供します。その販売は2025年7月から、東京、名古屋、大阪、博多などの都市圏のスーパーでスタート予定です。このネギは、雪と大地のミネラルに育まれ、柔らかく、トロけるような食感が特長です。価格は198円〜321円(税込)で、特に繁忙期においても、鮮度と品質が保障されるよう努めています。
また、北海道から九州までの空輸ルートを構築し、一層新鮮な状態で家庭に届ける「雪の女王ファーストクラス」構想も進行中です。この構想は、ただの野菜流通に留まらず、農業全体の再構築に寄与するものです。
規格の見直しと生産拡大の取り組み
ねぎびとカンパニーは、古い規格の見直しにも取り組んでいます。「ネギは60cmでなければならない」という従来の考え方に疑問を抱き、運搬効率を考えた50cm規格の出荷を検討中です。この挑戦は、単にネギの生産から流通を効率化するだけではなく、他の野菜や農産物全体の流通改善につながる可能性があります。
函館支社では、現在50〜80ha規模での契約栽培に着手しており、近い将来には300haまで拡大する計画です。また、マイナビ農業のネットワークを活用し、新たなネギ農家の育成にも力を入れています。後継者不足が叫ばれる農業界において、若い世代に対して農業の魅力を伝え、次世代の農家を創出する育成体制を構築しています。
供給体制の刷新で全国へ
ねぎびとカンパニーは、北海道から関西、中四国、九州での供給体制も再整備しています。空輸やチャーター便、さらには小口配送などを駆使した新たな物流ネットワークを構築し、安定供給と鮮度を保ちます。市場に依存しない独自の販路開拓も進め、産地と小売店を直接結びつける新たな流通モデルを確立します。
日本の農業を未来へ
この新ブランド「雪の女王」を通じて、ねぎびとカンパニーの挑戦は日本の農業の未来を切り拓くものです。今後も熟成が進むこのプロジェクトが、農業全体の流通や価格、人材育成の枠を超えた農業再構築の一歩と考え、さらなる価値を全国に広げていくことでしょう。農業の新たな可能性を示す「雪の女王」の動向に、これからも注目です。