国内初のAVD放射器「LITH EX(リテックス)」が誕生
株式会社ニチボウが2026年6月に、リチウムイオン電池(以下、LiB)火災に特化した新しい消火器「LITH EX(リテックス)」の販売を開始する。この製品は、日本国内で初めてのAVD消火器であり、近年増加しているLiB火災に対する強力な対策が期待されている。
増加するリチウムイオン電池火災の背景
スマートフォンや電動自転車、掃除機など、現代の生活に欠かせない多くの製品に使用されているリチウムイオン電池。しかし、これらの電池が引き起こす火災は深刻で、最近では令和7年だけで1,297件ものLiB火災が発生しているとの報告もある。この火災は通常の火災とは異なり、異常発熱が生じることで起こる「熱暴走」によるもので、リチウムイオン電池は自身の発火や爆発を繰り返す性質を持っている。このため、一般的な消火器では対応が難しい状況が生まれている。
「LITH EX(リテックス)」の革新的な消火メカニズム
「LITH EX」は、英国製のAVD消火剤(水系バーミキュライト分散液)を使用しており、以下の3つの特長を持っている。これにより、LiBの火災に対して強力な抑制効果を発揮する。
1.
急速冷却による温度上昇抑制
LITHEXの消火剤がミスト状で放射され、その水分が蒸発する際の気化熱が燃焼物を急速に冷却することで、熱暴走を未然に防ぐ。
2.
不燃性の防壁形成
水分の蒸発が終わると、バーミキュライトが結晶状に燃焼物の表面に堆積し、セラミック状の不燃性防壁を生成。これが熱と酸素を遮断し、再燃や可燃性ガスの発生を防ぐ。
3.
環境に優しい成分
主成分が天然鉱物と水のため、環境に与える負荷は極めて少ない。PFASを含まないので、安全性も高い。
想定される使用対象
「LITH EX」は、スマートフォン、モバイルバッテリー、ノートPC、コードレス掃除機、電動工具、電動自転車、電動キックボード、ドローンなど、多岐にわたる製品に対応している。現代のライフスタイルに合わせた多様な用途が期待できる。
今後の展望と取り組み
ニチボウは、今後も様々なバッテリータイプやサイズに対応した放射器を展開する予定で、安全な生活環境の一助となることを目指している。また、併せてAVDファイアブランケットの導入により、さらに強力な火災抑制が可能になると期待されている。
ニチボウの会社情報
ニチボウは東京都品川区に本社を置き、防災設備の開発や設計、施工、メンテナンスを行っている。会社の詳しい情報は公式ウェブサイトをご覧ください。
URL:
https://www.nitibou.co.jp
お問い合わせ先
製品に関する詳細な情報は、ニチボウ特殊装置部までお問い合わせください。
TEL: 03-3444-6429
リチウムイオン電池火災に対して、LITH EXは新たな安全戦略を提供する製品であり、今後の取り組みが注目される。