重症児とその家族を笑顔に導くインクルーシブお笑いライブ「ばくわら」

インクルーシブお笑いライブ「ばくわら」開催レポート

2024年8月31日、東京都江戸川区のCOCOLON BASEにてインクルーシブなお笑いライブ「ばくわら」が盛況のうちに開催され、重症心身障がい児の家族や一般参加者、計19名が訪れました。主催は特定非営利活動法人EPOであり、彼らはこのイベントを通じて、障がいの有無に関わらず誰もが楽しめる時間を提供しています。

イベントの趣旨と目的

「ばくわら」は、障がいを持つお子さんやその家族でも安心して参加できるお笑いイベントを目指して企画されました。通常、会館やホール内の車いす席は舞台からの距離が遠く、観覧しにくいことが多いのですが、このイベントではそんな心配を解消。会場の環境も整備されており、医療的ケアが必要な方も安心して楽しむことができます。

主催の特定非営利活動法人EPOは、東京都内で児童発達支援と放課後等デイサービスを運営しており、必要な設備や配慮が施されています。たとえば、医療デバイスへの電源確保やおむつ交換に関する配慮も行われています。

イベントの内容

「ばくわら」の当日は、バラエティ豊かな芸人たちが登場し、会場を笑いで包みました。最初にネタを披露したのは、Eテレの「わらたまドッカ～ん」でもお馴染みの「みんなのたかみち」。明るいキャラクターで冒頭から会場は和やかな雰囲気に包まれました。続いて、ホタルイカが新ネタを披露し、観客を引き込む場面もありました。

さらに、かごしま太郎は、参加者とのやり取りを楽しむクイズを行い、観客を一体にしました。そして、イベントの最後を飾ったのは「イヌコネクション」で、独特なキャラクターのネタで観客を楽しませました。

特別企画とハイブリッド開催

イベント中には、特別企画として「まちがい探し」が実施され、観客と一緒になって芸人たちの面白やり取りを楽しむ時間が設けられました。このような工夫により、参加者同士の交流が生まれ、より楽しい体験となったことでしょう。

また、「ばくわら」では初のハイブリッド開催が行われました。会場に足を運ぶことが難しい方々も、自宅からイベントを楽しむことができ、参加者からは自宅での鑑賞風景を収めた写真も寄せられました。この取り組みが今後のイベントの新たな可能性を示唆しています。

今後の展開

EPOは今回の成功を受け、今秋も重症心身障がい児の家族や支援者が参加できる新たなイベントを計画中です。次回は9月22日、COCOLON BASEでユニバーサルシネマを開催予定です。

「ばくわら」に参加した多くの人々にとって、笑いは心の支えとなる重要な要素です。EPOは、これからも重症心身障がい児とその家族、支援者の交流や楽しみの機会を増やしていくことでしょう。このような活動が広がることで、みんながより笑顔になれる社会が実現することを願っています。