宮城県のクリーン＆クリーン、独立行政法人表彰で障がい者雇用の先駆者に

宮城県のクリーン＆クリーン、独立行政法人から表彰

宮城県を拠点とする株式会社クリーン＆クリーンが、「独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長努力賞」を受賞しました。この受賞は、同社の障がい者雇用に関する積極的な取り組みが評価された結果であり、特に金澤遼さんの努力が称賛されました。

障がい者雇用促進の重要性

此の賞は毎年、障がい者雇用の促進や職業の安定に貢献した事業所、個人を表彰するものであり、受賞者の努力を称え、障がい者雇用の促進をさらに推進することを目的としています。表彰式では、障がい者雇用を進める事業所の取り組みを紹介する「記念講演会」が同時に行われ、株式会社クリーン＆クリーンの猪また明美社長が障がい者雇用歴約30年の経験を元に講演を行いました。

金澤遼さんの受賞経緯

金澤さんは新卒で株式会社クリーン＆クリーンに入社し、現在で17年目を迎えています。知的障害を抱えながらも、プラスチックコンテナや買い物かごの洗浄業務に従事してきました。2019年、彼は舌癌と診断され、直面した困難を乗り越えて職場に復帰しました。金澤さんの仕事に対する真剣さと几帳面な性格が、周囲にも良い影響を与え、職場のムードメーカーとしての役割も果たしていることが評価され、今回の受賞につながっています。

特例子会社としてのクリーン＆クリーン

特例子会社とは、障がい者雇用の促進と安定を図るための特別な配慮を持つ子会社のことを指します。この認定を受けるためには、一定の要件を満たす必要があります。株式会社クリーン＆クリーンは、約200名の従業員の中で51名の障がい者が在籍しており、その中でも50名が正社員として雇用されています。勤続年数10年以上の社員も多く、仕事への帰属意識ややりがいを感じているとのことです。

経済的自立への道

障がい者の雇用を通じて、クリーン＆クリーンは社員一人ひとりが自己実現を達成し、経済的な自立を果たせるよう努めています。特に金澤さんのような模範的な職業人が存在することで、他の従業員もさらに刺激を受け、キャリアアップに取り組むことでしょう。これにより、企業全体としても成長を遂げつつあると言えます。

地域貢献への意義

宮城県内には特例子会社として認定されている企業が数社ありますが、全国的に見ても障がい者雇用が進んでいない地域もあります。しかし、株式会社クリーン＆クリーンのように、障がい者に対する雇用機会を提供し続ける企業が存在することは、地域社会における雇用促進や多様な人材の活躍を促す意義を持っています。これからもこの取り組みは、多くの企業にとって模範となることでしょう。