悪徳業者から守る！清掃業界の新たな衛生ガイドラインとは

新型コロナウイルスの影響で、私たちの日常生活は大きく変わりました。その中でも、特に注目を集めているのが清掃業界です。ウイルス感染を予防するために、消毒・除菌作業の需要が急増している一方で、質の低下や悪徳業者の問題も浮上しています。こうした状況を受けて、東京都渋谷区に本拠を置く「一般社団法人全国施設店舗衛生管理協会」が設立されたのは、2020年5月のことです。

この協会では、清掃業者の質向上を目的とした衛生作業ガイドラインを策定しました。このガイドラインは、厚生労働省や世界保健機関（WHO）が提唱する基準に基づいており、過去の感染症対策を参考にしています。また、協会が推奨する消毒薬剤は、EPA（アメリカ合衆国環境保護庁）による認証を受けており、安全で信頼できるものです。こうした科学的根拠に基づくガイドラインをもとに、正しい知識や技術を習得するための教育や研修が実施されており、業界全体の健全化が目指されています。

最近では、異業種からの清掃業界への参入が急速に進んでいます。これに伴い、正しい知識や技術を持たない悪徳業者が増加しており、危険な作業を行っている場合も見受けられます。例えば、可燃性の強いアルコールを使用する業者など、無知による事故が懸念されています。これを放置しておくと、業界全体の信頼性が損なわれ、ひいては新型コロナウイルス対策に対する影響も及ぶため、早急な対策が求められています。

この状況を受けて協会は、正しい消毒方法を広める活動を行っています。消毒・除菌作業を実施した店舗や施設には、協会認定のステッカーや証明書が発行され、「安心の見える化」を推進しています。これにより、消費者側も安心して利用できる環境が整いつつあります。協会が目指すのは、清掃業だけでなく、消毒・除菌もスタンダードな業務として認識される社会です。これを実現するため、さらなる啓発活動も続けていく予定です。

また、協会の活動は、業界の健全化だけでなく、清掃業者や店舗・施設管理者に向けた新たな衛生意識の普及にも貢献しています。ウイルス感染予防のための衛生管理が重要視される中で、この協会の活動は今後の清掃業界を支える重要な柱となるでしょう。清掃業界の未来と、新型コロナウイルス対策の進展に期待が寄せられています。詳しい情報は、公式サイトをご確認ください。