グレントファース28年の魅力
日本の美意識「もののあはれ」をテーマにした特別なウイスキー、グレントファース28年が登場しました。この限定175本は、シングルカスクから樽出しされた希少なボトルで、1996年に蒸留されたものです。ウイスキーの味わいの深さと、アートの斬新さが融合したこの商品に注目が集まります。
名称は「グレントファース 28年 “もののあはれ”」。容量は700mlで、アルコール度数は53.7%。スコットランド・スペイサイドの特製ウイスキーで、長期熟成によって複雑な香味が生まれています。主に、シングルカスクの特性を活かし、ボトル毎に異なる味わいを体験できるのが魅力です。価格は66,000円(税込)で、再販の予定はありません。
このウイスキーのラベルアートを手掛けたのは、銅版画家の入江明日香氏。当作品「葭始生(あしはじめてしょうず)」は、彼女の独自のタッチで表現されたもので、ウイスキーの特性や精神を象徴しています。
もののあはれとは
「もののあはれ」とは、本居宣長が提唱した日本の美意識で、物事の移ろいに対する感性を指します。特に、この概念は自然界における変化や、日常生活に潜む美しさを受け入れる感性を表現します。グレントファース28年は、ウイスキーの長い熟成によって変化する香味が、この「もののあはれ」と親和性が高いとしてプロジェクトが展開されました。
テイスティングノート
グレントファース28年の香りは、白桃やビワの花、花梨の芳香が広がり、非常に和風な印象を与えます。さらに、白ブドウの柔らかな甘みや、ワクシーなオールド感が香りを引き立て、深いダージリン茶葉の香りも感じられます。まるで森の陽光が降り注ぐ懐かしい記憶を呼び起こします。
味わいは、口に含むと様々な果実が複雑に広がります。黒スグリの酸味や、タンジェリン、パパイヤの濃密な味わいが楽しめ、まさに多彩な果実の長い余韻を感じさせます。フィニッシュも印象的で、コクのある蓬莱柿やアフォガードの冷たい苦味が余韻を濡らしながら、淡い緑のフィニッシュをもたらします。
現代アートとのコラボレーション
このウイスキーの発売は、「ARTASTE(アルテイスト)」プロジェクトに基づいています。このプロジェクトは、希少なシングルカスクと現代アートを交差させた新しい食体験を提案します。バー「レモン・ハート」を運営する古谷陸氏とウイスキーメディアのオーツカが協力し、ボトルごとの芸術性の高いプロジェクトとして注目されています。
入江氏の作品は、人物や動物、植物など多彩なモチーフを用いて、時間の流れや夢、記憶を詩的に描き出します。また、彼女のアートは国内外問わず高い評価を受けており、現代の銅版画の新しい表現として注目されています。
限定商品を手に入れる
グレントファース28年は限定商品であり、現時点では再販の予定はありません。この特別なウイスキーは、一度手にしたら手放したくないコレクターアイテムになることでしょう。ぜひその独特な香味と現代アートの融合をお楽しみください。