勅使川原三郎の新作ダンス公演「読書 本を読む女」
昨今の世情に逆らわず、コロナ禍の影響を受けつつもエネルギッシュに創作活動を続けるダンス振付家、勅使川原三郎が、2021年6月24日から27日の間、東京・シアターXにおいて新作ダンス公演「読書 本を読む女」を上演します。この作品は、長年のキャリアを持つ勅使川原の独自の視点を通じて、読書する行為の内面を深く掘り下げたものです。
勅使川原は、2018年に発表されたソロ作品『読書』を基に、新たに佐東利穂子とのデュエット形式で再構築しました。本作には、文芸作品の断片を声に出して朗読する佐東の姿が登場し、さまざまな音楽とともに彼女の内面がダンスで表現されていきます。ドヴォルザークやコダーイなど、様々な音楽が流れる中で、登場人物の感情や読書の世界観が観客に伝わります。
作品の魅力
本作品で描かれるのは、単なる読書の行為ではなく、そこから生まれる様々な感情や体験です。勅使川原は「読書」というテーマに、時間や空間を超えた新たな感覚を与えています。公演では、暗闇から光に変わる瞬間や、言葉と身体が融合する場面が目を引きます。物語に没入する感覚や、現実との距離を行き来するダンスが展開され、観客は物語の世界に引き込まれることでしょう。
シアターXの特性
シアターXは勅使川原にとって特別な劇場であり、彼はここで自由な創作を行うことができると述べています。この劇場は一般的な劇場のイメージとは異なり、個性的なスペースであり、多様なスタイルのダンスを表現できる環境を提供しています。勅使川原の作品の中でも、特にこの創作の過程が感じられる舞台となることでしょう。
勅使川原と佐東利穂子の関係
勅使川原と佐東のコラボレーションは、彼らの共同作業によってより深まってきました。佐東は1995年から勅使川原の作品に参加しており、そのダンスは国際的にも評価されています。勅使川原は、佐東を通じて読書の行為について新たな視点を提供しています。今作では、二人の緊密な関係が一層高まっており、互いの表現が交響しています。
公演情報
この新作ダンス公演に興味を持っている方は、公式を確認し、チケットを手に入れるのをお急ぎください。
- - 日時:2021年6月24日(木) 19:30、6月25日(金) 19:30、6月26日(土) 16:00、6月27日(日) 16:00
- - 場所:シアターX(東京都墨田区両国)
- - 料金:一般5,000円、学生・シニア3,500円(限定枚数)
この公演は、勅使川原の挑戦的かつ芸術的な表現が光る機会として、多くの人々にその魅力を伝えることでしょう。ぜひ多くの観客が参加し、心に響く一時を楽しんでほしいと思います。