メンタルヘルスとデザインの融合~『LIFERNY』の誕生
中瀬一菜氏は、香川県で、かつて県庁職員として働いていましたが、過酷な業務のなかでうつ病を発症。その経験を活かしながら、独自のメンタルヘルス手帳『LIFERNY』を開発しました。2026年8月から、製品化に向けたクラウドファンディングが「READYFOR」で始まります。この手帳は、個人のメンタルケアを促すだけでなく、地域医療への寄付も行い、心の健康を支える取り組みの一環として注目されています。
過去の経験が生み出した『LIFERNY』
中瀬氏がうつ病を発症した当時、自身は日記をつけることが指導され、日々の気分や行動をトラッキングする「生活記録表」に取り組みました。その経験が、手帳の開発に繋がるとは思わなかったと語ります。勤務時代のストレスと挫折から立ち上がるための鍵が「書くこと」であったため、それを「癒やし」として機能させる手帳の構想を思いつきました。
『LIFERNY』の設計には、生活記録を手軽に行えるスタイルが採用され、多様な使用シーンを想定した3種類のリフィルが用意されています。これにより、自分のペースで心の状態を見守ることが可能となり、書くことが義務感ではなく楽しみとなるような環境を整えられているのです。
3つのリフィルの紹介
1.
Pure(ピュア)マンスリー型
書くことを一切必要とせず、「顔シール」を貼るだけで気分を表現できます。シンプルな作りで、振り返ることで自分の心の動きを把握しやすくなっています。
2.
Plain(プレーン)ウィークリー型
記入を補助するシールが付属しながらも、自らの言葉で記録ができるハイブリッド型です。特に、書けない日には「ご自愛シール」を貼り、その日をスキップできる機能が作られています。これにより、忙しい日常の中でも、気軽に手帳を使うことができる工夫がなされています。
3.
Prime(プライム)デイリー型
Writing自由度が高いデイリー型の手帳で、自分自身の思考を整理しやすくします。たとえ書きたくなくても「お題シール」を利用すれば、楽しく自己理解が促進されます。
地元への恩返しと地域貢献
『LIFERNY』は単なる商品ではなく、地域社会への貢献とも位置付けられています。クラウドファンディングで集まった資金は、香川県内の精神科病院や就労支援事業所に寄贈されるリターンを用意しています。このように、地元への感謝の気持ちを込めた手帳は、使う人々の心に寄り添い、優しさが循環する仕組みを生むことを目指しています。
オンラインコミュニティの形成
『LIFERNY』を購入したユーザーは、専用のオンラインコミュニティに参加可能です。このコミュニティを通じて、購入者同士がつながり、励まし合いながらメンタルケアを行っていくプラットフォームとして機能します。さらに、今後は「DAO(自律分散型組織)」への発展も視野に入れ、貢献が評価される新たな経済圏の構築を目指しています。
まとめ
人々が抱えるメンタルヘルスの問題に対し、実体験を基にした『LIFERNY』は、心の健康を支える有力な道具となることでしょう。クラウドファンディング実施の8月12日には、多くの人に手に取られることを期待しています。中瀬氏の挑戦はただの手帳作りではなく、社会貢献の一環として、新たな形のコミュニティを育んでいくものです。