シャープが「Space Tech Expo Europe 2025」に出展
シャープ株式会社は、2025年11月18日から20日にかけて、ドイツのブレーメンで行われる宇宙技術の見本市「Space Tech Expo Europe 2025」に出展することを発表しました。これは宇宙技術に関心を有する企業や研究機関が一堂に会する重要なイベントであり、シャープはその場で自社の最先端技術を披露することを目的としています。
出展する主要な技術
シャープが展示する内容は、宇宙用化合物太陽電池および低軌道(LEO)衛星通信ユーザー端末の2つです。まず、宇宙用化合物太陽電池については、以下の3種類が紹介されます。
1. フィルムシートタイプ
このタイプは、薄く柔軟なフィルムで構造された太陽電池で、軽量さが特徴です。また、曲面にも対応でき、実際に2024年1月に月面への着陸に成功した小型月着陸実証機「SLIM」に搭載されています。過酷な月面環境下でも数ヶ月間、地球との通信に必要な電源を供給する信頼性が証明されています。
2. ガラスシートタイプ
このガラスシートタイプは、特殊なガラスで保護されたシート構造を持ち、耐放射線性にも優れています。高効率で軽量、さらに湾曲性があるため、長期の惑星探査や深宇宙探査に最適です。
3. ガラス封止セルタイプ
通常、薄膜化合物太陽電池では薄さゆえにCIC(Coverglass Integrated Cell)構造の採用が難しいのですが、シャープの独自技術により、この構造が可能となりました。これにより、さらなる性能向上が期待されています。
低軌道(LEO)衛星通信ユーザー端末の展示
シャープは、スマートフォンの開発から得た通信技術を駆使し、小型・軽量化を実現した低軌道衛星通信ユーザー端末を紹介します。この端末は、独自のビーム制御技術により、高速で周回する衛星に対しても安定した通信を維持します。特に、船舶などの不安定な環境下でも、揺れや振動の影響を受けずに途切れにくい通信が可能です。
開催情報
出展場所は、Messe BremenのHall 7ブースZZ10で、訪れる皆様はぜひシャープのブースに足を運んで、最新の宇宙技術を体験してください。シャープの技術者が来場者に直接説明を行い、質問にもお答えします。
未来の宇宙技術へ
シャープが探求する宇宙技術の世界は、私たちの未来において重要な役割を果たす可能性があります。新しい技術がいかに私たちの生活を変えるのか、ぜひご期待ください。
本記事で紹介した内容の詳細については、シャープの公式ウェブサイトもご覧ください。参加や技術への興味についての質問がある場合は、シャープの担当者までお気軽にお問い合わせください。