Spansion新ICでADAS進化
2015-02-20 13:46:29
Spansion、車載向けパワーマネジメントIC「S6BP401A」を発表~ADAS市場拡大に対応~
Spansion、車載向けパワーマネジメントIC「S6BP401A」を発表~ADAS市場拡大を支える革新技術~
近年、自動車の安全機能向上に対する需要が高まり、先進運転支援システム(ADAS)の搭載が加速しています。この市場の拡大に対応するため、Spansionは車載向けパワーマネジメントIC(PMIC)「S6BP401A」を発表しました。サンプル出荷も開始されており、業界に大きなインパクトを与え始めています。
高効率と高信頼性を両立した6チャンネルPMIC
「S6BP401A」は、ADASシステムに必要な電源を1チップで供給できる6チャンネルPMICです。4チャンネルのDC/DCコンバータと2チャンネルのLDOを備え、各チャンネルは独立したコントロールピンと高精度な出力監視機能を持ちます。さらに、内蔵ウォッチドッグタイマーも搭載することで、システム全体の信頼性を向上させています。
このICは、ASIL-B(Automotive Safety Integrity Level-B)に対応しており、高い機能安全規格を満たしています。これは、ADASのような安全性が重要なシステムにおいて不可欠な要素です。また、出力電圧レベルは工場出荷時に設定できるため、顧客のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。
小型化と低コスト化への貢献
「S6BP401A」は、出力設定抵抗と位相補償回路を全チャンネルに内蔵しているため、外部部品の削減に大きく貢献します。これにより、プリント基板(PCB)の小型化と部品コストの削減を実現し、ADASシステム全体の開発コストを低減することが可能です。6x6mmのQFN40パッケージを採用し、省スペース化にも配慮されています。
市場拡大とSpansionの戦略
テクノ・システム・リサーチのアシスタントディレクターである駒田隆彦氏によると、ADASを含む車載向けセンサシステム市場は急激に拡大しており、コスト削減が重要な課題となっています。「S6BP401A」は、複数の電源ICを1チップに統合することで、この課題解決に貢献する製品だと評価されています。
Spansionアナログマーケティング担当バイスプレジデントの長屋清永氏は、この新製品発表が同社のアナログ製品ポートフォリオ拡大の第一歩であり、ADAS向けフラッシュメモリやMCU製品を提供してきた実績を活かし、新たな顧客層へのアプローチを強化すると述べています。
まとめ
Spansionの「S6BP401A」は、ADAS市場の拡大を支える革新的なパワーマネジメントICです。高効率、高信頼性、小型化、低コスト化といった特長を備え、自動車業界の進化に貢献する重要な製品と言えるでしょう。今後、ADAS搭載車の増加とともに、その需要はさらに高まると予想されます。13 USドルという価格設定も、市場への浸透を加速させる要因となるでしょう。
会社情報
- 会社名
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Spansion
- 住所
- 神奈川県川崎市中原区新丸子東三丁目1200番地KDX武蔵小杉ビル
- 電話番号
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